先月、D1というものを初めて見ました。
正直なところ、「お尻にピラピラがついてるクルマって、なんかコワいし、好きくないかも。」と、先入観をゴリゴリ言わせながら向かったお台場でした。
でも、競技や展示車両を見て、先入観はふっとんじゃいました。
これが、カッコいい!!一流の人たちが本気で作った「お尻にピラピラのクルマ」は綺麗で、それが一流の腕で運転される様子は、超男前。ガラが悪いとか、品が無いなんてとんでもなかった。
このカッコよさをお伝えしたい!とカメラを手にしたものの。
白煙。看板。アスファルト。無機質な現代の情景を切り取るアバンギャルドな名作の数々。
「ヘンシューチョー……。クルマが消えるんですけど(泣)。私のカメラ呪われてますか?」
「……。デジカメはタイミングが遅れます。」
コースサイドはモノホンの各国プレスの方ばかり。大砲のようなカメラを持った人たちの中、名刺サイズのデジカメ片手に、編集長の取材を邪魔する活動に精を出します。
それでも、「クルマをカメラで追ってみよう」とか、「思い切って寄りましょう」とか、いろいろ聞いて、なんとかクルマが画面に収まった!凄腕!!
白煙とクルマの写真は、下手なりに何となく絵になりやすく、撮っててとても楽しいです。
D1という競技、もんのすごく端的に言うと、ドリフト走行の腕を競う、というもので、最初に大まかなルールを聞いたときは、「クルマの曲がり方の違いなんて、私には分かんないだろうな。」と思ったのですが、すごく面白かったんです。
何よりクルマ初心者に良いところは、勝負が早くて、華やかなところ。
1回の勝負は、ものの1分といった感じでしょうか。車種その他が分からなくても、一瞬の緊張と緩和の連続なので、全然飽きません。
それに、とにかく派手。煙にしても音にしても大迫力だし、魅せるための曲がり方を競っているわけで、素人目にもなにやら凄い感じがよく伝わります。
この勝負後のクルマたちの満身創痍っぷりからも競技の迫力をお分かりいただけるかと思います。
また、演出がそこはかとなくプロレスっぽい。
選手の紹介や実況も、茶目っ気たっぷりで。それぞれの選手のキャラが濃い!
私はこの日、この方↓
織戸学選手(写真左から3番目)のファンになっちゃいました。
男前でワンパクで、もうメロメロです。
他のお客さんたちも皆、お気に入りの選手の人となりや人間関係、これまでの因縁なんかも含めて楽しんでいるようでした。
だから勝負にも単に運転技術以上ストーリーがあって、初めて見た私も「このカードは因縁の対決なのね!」などと、わくわくしました。そういう実況を聞きながら見ていると、クルマの走る姿にもなんだか人間的な味わいが見える気がするのが、不思議。
これまたクルマが分からなくても、面白い!
というわけで初心者でも見て、聞いて、撮って楽しいD1でした。
クルマに興味の無い女の子を連れていっても、意外性が喜ばれるんじゃないかな、なんて思ったり。
また、会場には競技以外もいろいろと楽しい物があったのですが、その様子は後編で。
(くぼきひろこ)