RCカーもエコカーでエコする時代!?

タカラトミーは、7月19日からリモートコントロール(RC)カー「EDASH(イーダッシュ)」(4179円)を発売するのですが、これまでのRCカーとは様相が少し異なります。
それは、コントローラーのハンドルを手回しするだけで発電・操縦でき、電池が一切要らないという点です。

その仕組みは、まずコントローラーの裏側に収納されている充電用コードを車体後方部にある充電コネクターに差し込みます。次にコントローラーの横に付いたハンドルを回すと、コントローラー内部の発電機が作動し、車体に充電されます。

RCカーを走らせる際には、コントローラー頭部にある赤外線発信部をRCカーに向けてハンドルを回転させると、コントローラーが発電して赤外線が発信され、RCカーがそれを受信して走行します。1回約60秒の充電で、約90秒間走行させることができます。

このRCカー、東日本大震災以降電力不足による節電や自分の身を守る防災に対する意識の高まりから、乾電池を使わずに遊べるおもちゃや手動の生活用品に注目が集まっていることから、「いつでもどこでも場所を選ばずに遊ぶことのできる手動発電型のおもちゃを開発できないか?」との考えで企画されたそうです。

スロットカーでも以前、コントローラーのレバーを手で回転させて発電させ、それを動力にスロットカーが動くというものが発売されていて私も持っています。ダイナモコントローラーのレバーをフル回転させてコーナーを走ると外れてしまうため、その加減を調節するのがスロットカーらしいところでした。

またこのEDASH、注目されるのがその車種構成です。
選ばれたのは、リーフ、プリウス、CR-Z、フィット ハイブリッドと、エコカーやハイブリッドカーばかり。メーカーによると、「実車をモチーフにリアル感を追及し、車種はエコカーやハイブリッドカーを選定することでエコのイメージを取り入れました」とのことです。

ラジコンの世界では、SUPER GTのGT 500クラスのようなレーシングカーを発売する一方で、ミニバンや軽自動車などもリリースしており、その時々の売れセンをうまく取り入れていることが分かります。そうした観点からすると、エコカーもおもちゃ業界に認知されてきたと言えそうです。

左から 「01 NISSAN LEAF」、「02 Toyota PRIUS」、「03 Honda CR-Z」、「04 Honda FIT HYBRID」((C)TOMY)

肝心の操作は、ハンドルを前に回すと前進、後ろに回すと後進、コントローラーの青い左右の矢印ボタンを押しながらハンドルを回転させるとフロントタイヤが動き、左や右に旋回します。また、ハンドルを速く回すとハイスピードモードとなり、よりスピーディーな走行が可能になります。このあたりは、スロットカーと同じで感心させられます。

ちなみに、未就学児を対象にした「ぐるぐるドライブ」(4179円)も同時に発売されるのですが、こちらはハンドルを回すだけの簡単操作になっており、充電約60秒で90~120秒走行できます。車種は、トミカブランドから、トミカ パトロールカー、トミカ しょうぼうしゃ、ポケットモンスター ピカチュウ、カーズ ライトニング・マックィーンの4車種がリリースされます。

(ジム加納)