プリウス・スペースコンセプトはハイテクで乗り心地を良くしています

プリウスミニバンには日本で販売されるモデルでは初めてとなる、ばね上制振制御というメカニズムが採用されています。このシステムはクルマのピッチングをモーターのトルク制御によって緩和するというもの。

クルマが細かい段差に差し掛かった時などでフロントが持ち上がる際には、モーターがトルクを抑えてノーズのリフトを緩和し、逆にノーズダイブするような時にはわずかにトルクを増して、クルマのピッチングを制御してくれるというハイテク装備です。

このピッチング制御により乗り心地が良くなる上に、タイヤの接地感が高まるので操舵感も良くなるということです。

実際に短いコースで試乗しましたが、プリウスよりも乗り心地にしっとり感があり、重心が高まっているわりにはロール感も自然なものでした。これにはプリウスよりも100㎏程度重い車両重量や、ショックアブソーバーのメーカーが違うといった点も影響していますが、乗り味は上々の仕上がりでした。

ばね上制振制御のあるなしの比較はできなかったので、直接的な効果は体感できませんでしたが、プリウスミニバンの上質な乗り心地には、ばね上制振制御が貢献してくれているはずです。

(岡島裕二)