車一括査定のデメリット・注意点は?利用はやめた方がいい?

クルマを手放す時に、まず見積もり査定からと考える人がほとんどです。そこで、よく紹介されている複数の買取業者に見積り依頼ができる車一括査定が気になるでしょう。

しかしデメリットやトラブルの噂もよく聞くため、利用をためらってしまう人も少なくありません。

  • 車一括査定のデメリットやトラブルを知りたい
  • トラブルに巻き込まれた時の対処法を知りたい
  • 安心して車一括査定を使いたい

車一括査定にどんなデメリットがあるのかを正しく把握し、トラブルが起きた時の対処法を学んでおけば、安心して車一括査定を利用できます。

■車一括査定とはどんなサービス?

車一括査定というのは、誰でも利用できる車査定申し込みのサービスです。一般的に、車査定を申し込む時は買取店に出向く必要があります。

それでは1社の査定しか受けられず、相見積もりを取ることができません。そこで車買取業者各社が提供している、出張査定サービスを活用することにしても、複数社に申し込みをするのは手間です。

その手間を解消してくれるのが、一度の申し込みで複数社に査定依頼をしてくれる、車一括査定なのです。車一括査定を使えば、近所にある車買取業者を自動で検索、申し込みをしてくれます。自分で買取業者を探す必要がないのも、大きなメリットと言えるでしょう。

●車一括査定の仕組み

車一括査定のデメリットを知る前に、まずはサービスの仕組みを簡単に紹介します。車一括査定というのは、サービスを提供している会社が車買取を行っているわけではありません。

車買取を行っているのは買取業者であり、サービス提供会社は買取業者に対して査定申し込みを代行しているに過ぎません。つまり、クルマを売りたい人の情報を、各買取業者に提供しているのです。

車一括査定サイトは、これらの情報を買取業者に提供することで、情報料を得ています。クルマを売りたい利用者と、クルマを買い取りたい業者がいるからこそ、成り立つサービスといえるのです。

この説明だけを聞くと「自分の個人情報が売買されている」と感じるかもしれません。しかし、車一括査定で入力する個人情報はごくわずか。

車一括査定から提供される情報は「クルマを売りたい人がいる」という程度であり、その後のやり取りは全て買取業者が行わないといけないのです。

●車一括査定の利用の流れ

車一括査定を使ってクルマを売るためには、合計4つの手順を踏むことになります。

  1. 専用サイトから申し込みを行う
  2. 買取業者と電話で査定日を決める
  3. 買取業者の査定を受ける
  4. 高かった業者と売買契約を結ぶ

1.専用サイトから申し込みを行う

車一括査定は専用のサイトがあり、複数の会社がサービスを提供しています。

各サービスの内容は同じですが、提携している買取業者の数が違うなどの差があります。中でも、以下5つは有名なサービスとして知られており、上から順におススメしています。

どのサービスも有名企業が運営しているため、個人情報の取り扱いは厳格なルールの下で行われています。車一括査定の利用以外で個人情報が提供されることはないため、安心して利用できます。

申し込みの際には、売却したいクルマの情報を入力します。ほとんどの車一括査定で「車種・年式・走行距離・車体色」などの入力が求められます。

車検証を手元に用意しておくと、申し込みがスムーズに行えます。指示に従って入力をしたら、氏名と電話番号を入力。どの車一括査定でも、電話番号の入力は必須となっています。それは、この後のやり取りを電話で行うからです。

2.買取業者と電話で査定日を決める

車一括査定で申し込みを行うと、入力した情報が各買取業者に通知されます。各社はそれを見て電話をしてくるので、売りたいクルマの情報はある程度共有されています。中には申し込みがあった瞬間に電話をかけてくる業者もいるので、そうした業者は電話で売りたいクルマの情報を伝えることになります。

車一括査定を使うと、最大で10~30社に同時申し込みが可能です。申し込んだ業者の数だけ電話がかかってくるので、同時申し込み数には注意しましょう。各社電話の内容は同じで「実際にクルマを査定させてほしい」というもの。

電話がかかってくることを想定して、予めスケジュールを確認しておくと良いでしょう。かかってきた電話で予定日を決めてしまえば、何度も買取業者とやり取りする必要はありません。

3.買取業者の査定を受ける

電話で取り決めた日程になったら、買取業者の査定員が指定した場所まで来てくれます。その場で査定が開始され、30分~1時間ほどで完了します。

全ての買取業者を同時刻に呼んでしまえば、査定も1度で完了するのでおススメです。出張査定は無料なので、その場で金銭のやり取りは発生しません。

4.買取業者と売買契約を結ぶ

買取業者による査定が終わったら、その時点で査定価格が提示されます。査定完了時に全ての買取業者の結果を比較し、売りたい業者と売買契約を結びます。しかし、自分が希望する金額に満たない場合は、売却をやめてキャンセルしても構いません。

キャンセル料などはかからないので、希望金額以下で無理に契約する必要はないのです。

複数社の査定価格を比較できるのが、車一括査定のメリットと言えます。1社に査定を依頼したら、査定結果を比較することはできません。

これが、車一括査定利用の流れですが、非常にシンプルであることがわかります。簡単に使える上に、クルマが高く売れるのが最大のメリットです。

●車一括査定のデメリット

車一括査定は非常に便利なサービスですが、当然デメリットもあります。多くの口コミでも投稿されていますが、車一括査定を使うと大量の電話がかかってきます。その数は尋常ではなく、数十分で100件を超えたという口コミも確認できます。

その他にも、以下のデメリットがあると言われています。

  • 複数の業者と交渉を行わないといけない
  • 地域によっては複数社を選択できない可能性がある
  • 買取業者が裏でつながっている

・電話が多い

車一括査定を使うと電話が多いというのは、あらゆる口コミで投稿されています。記事の冒頭でもお伝えしましたが、車一括査定はサービス提供会社が車買取を行っているわけではありません。あくまでクルマを売りたい人の情報を買取業者に提供するだけなので、車買取は専門の業者が行うことになります。

そこで、各買取業者は電話で査定のアポイントを取ろうとするのです。その上、複数社が1台を巡って競い合うため、どこよりも早く査定日を決めたいと買取業者は考えます。そこで何度も電話をかけ、他社より先にスケジュールを確保しようとするのです。

中でも「ガリバー/ビッグモーター/ネクステージ」の3社は、オートコールシステムというものを採用しています。これは車一括査定経由で申し込みがあったら、記載されている電話番号に自動で電話をかけるというもの。

相手は機械なので、何度も電話をかけてきます。買取業者各社は、車一括査定サイトに対して情報料を支払っているため、必死になっています。こうした背景から、電話がしつこいのです。

車一括査定の電話を少なくする方法は「車一括査定はメールのみは可能?電話を少なくする方法はあり」を参照ください。

・複数の業者と交渉を行わないといけない

複数社の査定結果を比較するということは、その数だけ査定を受けないといけません。車一括査定の申し込みは1度で済みますが、その先の買取業者とのやり取りは複数回発生します。

車一括査定では同時申し込み数が選べ、最大で30社まで申し込みが可能。申し込みをした全ての買取業者とやり取りをすれば、少なくとも30回の査定を受ける必要があります。

また電話の数も最低30回となり、用事で電話に出られない場合は、着信回数はもっと増えるでしょう。最低限の手間でクルマを売りたい人にとって、これは大きなデメリットとなるはずです。

もし、電話や査定の回数を減らしたいなら、3~5社程度に申し込みをする程度にしておきましょう。3~5社を比較するだけでも十分な結果が得られるため、手間と得られる結果のバランスが一番優れていると言えます。

・地域によっては複数社を選択できない可能性がある

車一括査定は、郵便番号または住所を入力する必要があります。それにより、近隣の車買取業者が選択できる仕組みとなっているのです。しかし、地方によっては複数の買取業者を選択できないケースがあります。

地方や田舎に多いケースなのですが、以下2つの条件が重なると起きてしまうのです。

  • 提携業者数が少ない車一括査定を選んでしまった
  • 居住地が市街地から離れた田舎や地方である

これでは車一括査定のメリットが受けられないので、提携業者数が多いカーセンサーなどを利用するのがおすすめです。

・買取業者が裏でつながっている可能性がある

これはまれなケースですが、同日同時刻に買取業者を呼ぶと、業者同士が談合している可能性があります。当日査定に来るのは、各地域になる車買取業者のスタッフです。

同地域の同業者であるため、当然面識があります。そこで、買取業者同士が談合を行い、最高価格を提示してくれないことがあるのです。しかし、最近はネットで簡単に愛車の相場が調べられるので、こうしたトラブルは減っていると言われています。

●車一括査定のトラブルと対処法

車一括査定とトラブルというのは、基本的に「車一括査定で申し込みをした買取業者と起きるトラブル」と言い換えることができます。車一括査定はあくまで申し込み代行サービスでしかないため、売買に関連する手続きは全て買取業者と行います。

●強引な営業で納得のいかない契約をしてしまう

出張査定は無料ですが、買取業者からしてみたら人件費が発生しています。そのため「せっかく査定に来たなら買い取りたい」と考えるため、多少強引な営業をするスタッフがいます。

また、複数業者に査定依頼をしている場合、最初に来た買取業者が無理に契約を迫ってくることがあります。他の買取業者に取られたくないという思いから、このような強引な営業が起きてしまいます。

【対処法】消費生活センターに相談する

まず大前提として、希望金額に満たない契約はしないようにしましょう。査定に来るスタッフは言葉巧みに契約を迫ってくるため、毅然とした態度で断ることも大切です。

強引な営業で納得のいかない契約をしてしまったら、「消費生活センター」に相談しましょう。平日の10時~16時という制限はありますが、消費者トラブルに強い専門スタッフが、親身に相談に乗ってくれます。

必要であれば、消費生活センターのスタッフが買取業者に連絡してくれることもあります。消費生活センターは、トラブル解決のために手厚いサポートをしてくれます。

●契約成立後に減額されるケースがある

車一括査定の仕組み上、買取業者は他社と査定額を競い合わないといけません。高い金額を提示した業者の成約率が高くなるので、中には嘘の査定額で契約を迫る業者がいるのです。こうした業者は、契約成立後に以下を理由に減額を迫ってきます。

  • 「実は修復歴が見つかった」
  • 「査定時に見落としていた傷やへこみがあった」
  • 「入庫させてみたら故障している箇所があった」

減額は数十万円単位になることも珍しくないため、結果として他社の方が高かったという事態が起きてしまいます。こうしたトラブルが起きた時は、買取業者の主張を鵜呑みにする必要はありません。

【対処法】契約後の減額には応じない

契約後に減額を迫られた場合、実は応じる必要はありません。車査定というのは、プロが正しい価値を算出する場です。査定に応じた上で契約しているのに、その場で見落としがあったとしたら、それは買取業者のミスと言えます。

そのため「こちらは〇〇万円ということで契約した」と伝え、減額に応じる必要は一切ありません。買取業者が無理やり減額しようとするなら、契約のキャンセルを伝えましょう。応じてくれない場合は、消費生活センターに電話をしましょう。

●高額なキャンセル料を請求される

減額トラブルと併せて起きているのが、高額なキャンセル料を請求されるというもの。減額に応じないと伝えると、高額なキャンセル料を請求されるケースがあるのです。もちろん、この場合はキャンセル料を支払う必要はありません。

しかし、車一括査定を使って複数社の査定を受け、二重契約をしてしまったらキャンセル料を支払わないといけない可能性があります。車一括査定の特性上、同時に全ての買取業者が査定結果を提示してくれることは少ないのです。そのため、後からやってきた買取業者の方が高額査定を提示してくる事もあります。

その時に、すでに他社と契約しているのに、新たに後から来た買取業者と契約してしまうことを、二重契約と呼びます。二重契約はしてしまった方に落ち度があるため、キャンセル料を請求される可能性があります。

【対処法】実費分以外のキャンセル料は支払わなくて良い

二重契約は自分に落ち度があるため、キャンセル料を請求されたら支払わないといけません。しかし高額なキャンセル料になれば話は別で、支払う必要はなくなります。

契約をキャンセルする場合、買取業者が被る実損は補填しないといけません。具体的には、クルマを再整備するために用意した部品代などが該当します。またすでに買い取ったクルマの売却先が決まっている場合、その代替処理にかかる費用も該当します。

もしキャンセル料を請求されたら、かかった費用の明細を出してもらいましょう。その上で、仕方がないものは支払い、無駄なものは支払いに応じる必要はありません。実態とかけ離れた明細が出てきたら、前述した消費生活センターに相談しましょう。

●安全に車一括査定を使うために意識すべきこと

安全に車一括査定を利用するためには、信頼できる会社が提供しているサイトを使うことです。車一括査定の中には、上場企業が運営しているものも少なくありません。

こうした会社が提供している車一括査定なら、トラブルになりそうな買取業者と提携していません。そのため、前章でご紹介したような悪質な買取業者に当たってしまう可能性を低くすることができるのです。

●必要以上に依頼する買取業者を増やさない

電話が多いというデメリットは、依頼する買取業者の数が多いために発生するものです。依頼数は最低限に留め、できれば有名な大手買取業者に絞りましょう。

前章でご紹介したトラブルは、中小の買取業者によく見られるものです。大手買取業者であれば、悪質なことをすればすぐに利用者から悪評が立ちます。大手買取業者なら絶対にトラブルが起きないとは言い切れませんが、トラブルに発展してしまった時の対処が楽です。

企業ブランドというものがあるため、あまり変なことはできないのです。安心して車一括査定を使うなら、大手買取業者だけを3~5社程度申し込みましょう。

車一括査定はいくつかありますが、中でもおススメなのが「カーセンサー」です。

車一括査定のおススメについては「【2021年最新】車一括査定のおすすめランキング決定版!6サイトを徹底比較」をご確認ください。

●まとめ

本記事では、車一括査定のデメリットとトラブルについて詳しくご紹介してきました。車一括査定は複数の買取業者に査定依頼ができる便利なサービスですが、電話が多いというデメリットがあります。

申し込みをする業者数を減らすなど、自分でできる対処法は積極的に行いましょう。また悪質な買取業者に出くわしてしまった場合、強引な営業などに悩まされる可能性があります。

こうした時に備えて、事前に起きるトラブルと対処法を学んでおきましょう。本記事でご紹介している内容を覚えておけば、万が一の時でも焦らず対応できるでしょう。

(文:石川貴裕)