フォード GT Mk II デビュー! 規定の足かせから放たれたサーキット専用モデル

Ford GT Mk II

フォード GT Mk II

グッドウッドのスーパーカークラスでワールドプレミア

フォードとマルチマック・モータースポーツは、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて「フォード GT Mk II」を発表した。一般公道を走れないサーキット専用車となり、45台が限定発売される。

FIA世界耐久選手権(WEC)や、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦した経験を活かしながらも、この「GT Mk II」はレースシリーズ・選手権の車両規定に制限されることなく開発された。フォードの製品開発トップを務めるホウ・タイ-タンは「GT Mk II」について次のようにコメントしている。

「このサーキット専用モデルは、あらゆるレース統括団体によるマシン規定の制限なし、最大限のパフォーマンスを発揮します。『フォードGT Mk II』のオーナーは、ル・マン24時間で優勝したレーシングカーと変わらない性能のGTカーを手に入れることを意味します」

フォードとマルチマチック・モータースポーツの共同開発

フォードと共同開発を行なったカナダのレーシングディベロップメント、マルチマチック・モータースポーツのテクニカルオフィサー、ラリー・ホルトは開発意図を以下のように説明する。

「この『GT Mk II』のパフォーマンスは、まだ完全には明らかにされていません。ロードカーであれば、遵守しなければならない多くの公認要件によって、様々な制限が課されています。レーシングカーはさらに性能調整(BOP)いう足かせにも苦しめられています。結果、レーシングカーがロードカーよりも150hpも最高出力が下がるという事態が起こっています。今回の『GT Mk II』は、『制限が取り払われたら、どれくらいのパフォーマンスを発揮できるのか?』という疑問に対する我々からの回答になります」

「GT Mk II」はアメリカ・オハイオのマーカムのフォードGT生産工場で組み立てられた後、カナダのマルチマチック・モータースポーツに運ばれ、サーキット走行用の特別な装備が装着される。

最高出力700hpに合わせてエアロダイナミクスを強化

「GT Mk II」の主な改良点は、エンジンとエアロダイナミクス。コンポーネントの多くは、世界中の耐久レースで活躍してきたレース仕様からのフィードバックとなる。ダウンフォースの大幅増加を狙い、リヤに大型デュアルエレメントウイングを装備。さらにフロントスプリッターとディフューザーが新デザインとなり、フェンダーにはルーバーが設けられた。この結果、ダウンフォースレベルは、レース仕様から4倍にも増加したという。

ロードカーに採用されていた走行モード機能と車高調整機能が廃止された結果、90kgもの軽量化を達成。足まわりには、5段階調整可能な「DSSVショックアブソーバー」を採用。ハンドリングの向上に加えて、より低い車高が実現されたことで、ダウンフォースレベルの向上にも寄与している。

最高出力700hpを発揮する3.5リッターV型8気筒エコブーストエンジンは、レース規定の縛りがないため、200hp以上の出力向上を実現。フォードGT史上、最強のエンジンを搭載することになった。エンジンの冷却効率向上を図るため、アウトボード型ラジエーターにウォータースプレーを採用。このウォータースプレーは、高温状況で自動的に作動し、あらゆる条件下で最高のパフォーマンスを発揮する。

120万ドルという価格でマルチマックが45台を限定発売

ルーフ上のエアインテークが大型化され、エンジン、クラッチ、トランスミッションクーラーを効率的に冷却。トランスミッションは、ベースと同じ7速DCT(デュアル クラッチ)が組み合わせられるが、サーキット専用モデルとして特別なセッティングが施された。ブレーキはパワーの向上に合わせて、フロント15.5インチ、リヤ14.1インチのブレンボ製カーボンセラミックブレーキが採用されている。

コクピットはスパルコ製6点式ハーネス付きレーシングシートを配置。オプションで助手席を取り付けることも可能だ。また、MoTeCデータロガーシステムを搭載しており、これはリヤカメラのディスプレイとしても活用できる。

「GT Mk II」はマルチマチック・モータースポーツによって、120万ドル(約1億3000万円)という価格で、カスタマーに直接販売される予定だ。

(GENROQ Web編集部)

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