ベントレー コンチネンタルGT コンバーチブル上陸! 優雅なる4シーターオープンの快感【動画レポート】

BENTLEY CONTINENTAL GT CONVERTIBLE

ベントレー コンチネンタル GT コンバーチブル

エレガントさが際立つコンバーチブル

ひと足先にデビューしたクーペを見た時は、先代のイメージを踏襲しつつ、新しさを織り込んだデザインがうまいなぁと感心した。今回、新たに加わったオープンモデルの「ベントレー コンチネンタルGT コンバーチブル」に対して、少なくともルックスにおいてはさほどのインパクトはないだろう、と高を括っていた。ところが、先代ともクーペとも印象が違う。ドラスティックにスタイルを変えたわけじゃないのに違いがあり、何より美しさと存在感が飛び抜けている。

威風堂々と構えた存在感ながら、エレガントさも併せもつ不思議な魅力を湛える。新鮮さにおいては、色によっても随分印象が異なると思った。今までは、比較的明るいボディカラーを目にしていたが、このブラウンは実に渋い。ダークなイメージになりがちだが、陽の光を受けると深みと明るさが増す。さらに今回、新たに採用されたツイードの、ベージュのソフトトップとのコーディネイトも抜群で、センスの良さが光る。トップを閉じているとキャビンが“ギュッ”と締まって見えて、クーペともまた異なる佇まいだ。

さらに目を引いたのが、LEDヘッドライト。思わず近くで覗き込んでしまった。精緻で高度なカッティングを施されたダイヤモンドをちりばめたような煌めきと、万華鏡を見ているかのような奥行きがある。昼間でさえこれほどキラキラしているのだから、陽が暮れてライトを点灯すれば、さらに美しさを増すのだろう。

ソフトトップの開閉は19秒で完了

ソフトトップの開閉は、50Km/h以下であれば走行中でも可能。約19秒で完了する。そして、オープンにすると、伸びやかなスタイリングが現れる。さらに、ダッシュやドアトリムに施されたボルドーのレザー、ホワイトのレザーシートとボディとのコントラストもお見事。ボルドーも茶色味が入った色なので、ボディカラーとグラデーションされるようにインテリアに目が移る。ホント、惚れ惚れしてしまう。

シートに収まると、上質なレザーシートに包み込まれ、走り出す前から優雅な気分に浸れる。そして、インテリアにも随所に“新しさ”が見られた。まず目を奪うのが、アルミのスイッチ類。彫刻のようなカッティングが施され、これもまたキラキラと輝き、見た目に美しく操作性も良い。

エンジンスタートボタンを押すと、シンプルなウッドパネルが“クルッ”と回って3連のアナログメーターが現れる。メーター下のSCREENスイッチを押すと、再び回転してナビゲーションのディスプレイに変更。3代目となるコンチネンタルGTコンバーチブルは、コネクテッドなど最新技術を搭載している。完全デジルタル化されたディスプレイは見やすく、操作性も良い。

ハンドクラフトの世界観と最新テクノロジーの融合

高級車に相応しい最新技術を享受できるのは大きなユーザーベネフィット。だが、おそらくこのクルマを選ぶ人は、必ずしも“便利”なことがファーストプライオリティではない、というユーザーもいるだろう。この美しいウッドパネルに囲まれたインテリアを犠牲にしてまで、こんな大きなナビ画面はいらない、と。あるいは、ケース・バイ・ケースで、普段はいらないが、さすがに走り慣れない地ではナビが欲しいとか・・・。もっとも、ディスプレイを隠してウッドパネルにしても、インストゥルメントパネル内にナビを表示することができるので不便はない。3面のローテーションディスプレイには、ハンドクラフトによる上質で美しい世界観を大事にしつつ、最新テクノロジーを搭載し、利便性を高めるという難題への、ベントレーの回答があった。

無駄にアクセルを踏ませない、W12ツインターボエンジン

搭載されるエンジンは、W型12気筒ツインターボで、635ps&900Nmものパワー&トルクを有する。が、もちろん、それを誇示するような素振りは微塵も見せない。アクセルを踏めば速いし、スピードも出る。しかし、クルマの雰囲気が無駄にアクセルを踏み込ませたり、急かせたりしない。瞬発力や加速というより、常にゆとりある走りを実現するためのパワーを感じさせる。大きさも重さもあるボディだが、それを感じさせない底力がある。

そんなエンジンと見事な相性を見せるのが、8速DCT=デュアル・クラッチ・トランスミッションだ。正直、驚いた。どちらかといえば、ダイレクト感、シフトスピードを求めるスポーツカーに採用されるイメージが強い。もちろん、VWグループはポロやゴルフにも採用しているが、だからといってベントレーまでもが使うとは予想もしていなかった。なぜなら、シフトショックやギクシャク感などのデメリットもあるからだ。

デュアルクラッチのイメージを覆す

しかし。このクルマは、デュアル・クラッチ・トランスミッションのイメージまでをも覆してしまうほど、デメリットは何も感じられなかった。言われなければ、トルコンATと信じ込んでいただろう。それほどスムースで、制御も賢く、良い意味で己の存在感を隠しつつ、エンジンの魅力を最大限に引き出している。

このパワートレーンに呼応するかのように、走りもまた、どこまでも優雅。少々、元気にアクセルを踏み込んでも、ヘッドレストに頭を打ち付けるような乱暴な加速は見せない。獲物を狙う俊足な動物が“グーッ”と四肢を曲げ低く構えるような姿勢のように、サスペンションが荷重を一瞬受け止め、その後しなやかに、でも力強く走り出す。

デフォルトの「B」、そしてスポーツ/コンフォート/カスタムのドライブモードを備える。中には、モードによって極端にキャラクターを変するクルマもある。だが、ベントレーはどのモードを選んでも基本的なキャラクターは変わらない。スポーツモードを選んでも、尖った性格にはならないのだ。とはいえ、アクセルレスポンスは高まり、ワインディングも思い通りに操れる俊敏性を備える。そして、常に強力なパワーを上回るシャシー性能を感じられる安心感がある。

常にオープンにしたくなる、4シーターコンバーチブルの快感

トップを閉めれば静粛性も高く、クーペライクな快適性が現れる。そのクオリティに不満はない。が、ここでもまた新鮮な印象があった。4シーターコンバーチブルを所有するオーナーは、2シーターオープン乗りほどストイックにオープンエアを求めない、と常々考えていた。なので、トップを開けても閉めても、その魅力は違えど、ほぼ同等の快適性を感じられる。

しかし、コンチネンタルGTコンバーチブルは、圧倒的にオープンの方が気持ちが良い。試乗日は天候に恵まれた。日差しはすでに夏の気配すら感じさせ、絶好のオープン日和だったが、オープンで走ると風がひんやりと冷たい。でも、このクルマには、シートヒーター、ネックウォーマー、ステアリングヒーターなど、快適にオープンエアを堪能できる装備が完備されている。もし、私がオーナーだったら(残念ながら有り得ないけれど・・・)、環境が許す限り、オープンで走っていたいと思わせた。

イギリス流の美学であるアンダーステートメントは、見た目だけでなく、エンジン特性からハンドリングに至るまで、あらゆる点で具現化されていた。そして、新型ベントレーコンチネンタルGTコンバーチブルは、イギリスの伝統に、ドイツ譲りの最新テクノロジーを上手く融合させているのを今まで以上に強く感じた。

REPORT/佐藤久実(Kumi SATO)

PHOTO & MOVIE/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)

【SPECIFICATIONS】

ベントレー コンチネンタル GT コンバーチブル

ボディサイズ:全長4880×全幅1965×全高1400mm
ホイールベース:2850mm
車両重量:2450kg
前後重量比:55:45

エンジン:W型12気筒DOHCツインターボ
総排気量:5950cc
圧縮比:10.5
最高出力:467kW(635ps)/6000rpm
最大トルク:900Nm/1350 – 4500rpm
トランスミッション:8速DCT
駆動方式:AWD

ステアリング形式:電動パワーアシスト(可変レシオ)
サスペンション形式:前ダブルウイッシュボーン 後マルチリンク
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
ディスク径:前420×40 後380×30mm
キャリパー:前10 後4ピストン
タイヤサイズ:前265/40ZR21 後305/35ZR21

最高速度:333km/h
0→100km/h加速:3.8秒
車両本体価格(税込):2831万7600円

(GENROQ Web編集部)

この記事もよく読まれています

あなたにおすすめの記事