「キミはスズキX90というクルマを知っているか?」総販売台数1348台のレア珍車をベースにしたマニアックなゼロヨン仕様!

総販売台数1348台の珍車ベースのボルトオンターボ仕様!

X90ってだけでも目立つのにチューニングまでしてるとは!

1995年にスズキが発売したX90(エックス・ナインティ)。基本コンポーネントはジムニーの兄貴分でもあるエスクードショートボディと共用で、モノコック構造ではなく、頑強なラダーフレームの上にボディが載せられている。

そのフロントに縦置き搭載されるエンジンは1.6LシングルカムのG16A型で100ps/14.0kgmを発生。それに5速MTまたは4速ATが組みあわされ、駆動方式はFRを基本としながら、トランスファーで4WDにも切り替えられるなど、オフロード走行を前提としたタフな設計となってるのが特徴だ。

ところが、個性的で泥臭さをまるで感じさせないのだが、どこかおかしなスタイリングや2シーターというのが大きなアダとなり、販売業績は散々たるものだった。何より、デビューからわずか2年ちょいで生産中止に追いこまれたことが全てを物語ってると言っていい。

そんな超珍車であるX90をベースにした稀有なチューンドを捕獲! 製作したのは、追加メーターで有名なDefiの広報マンこと廣江さんだ。

まず、アンダーパワーを解消すべくボルトオンターボ化。エンジン本体はヘッドガスケットまで含めてノーマルのまま、エキマニとフロントパイプをワンオフ製作した上でPS13純正タービンを組みあわせている。なお、インタークーラーは現状のブースト圧(0.5キロ)が低いためレス仕様だ。また、ラジエターはノーマルのままでも水温は安定してるものの、油温はターボ装着前から120キロ巡航で120度を超えるなどかなり上昇ぎみ。オイルクーラーの装着は必須だ。

あわせて燃料系も強化。ブーストが正圧に入る付近でエアフロ電圧がMAXに達して、純正180ccインジェクターが全噴射となるG16A。そこで、ブースト正圧域ではタテ軸を圧力、ヨコ軸をエンジン回転数としたeマネージのマップで2本の550cc追加インジェクターを制御し、燃料を増量している。

最大パワーは179ps/22kgmを発生。カタログ値で1トンちょいのボディに対して、すでに十分な動力性能を与えてくれているが、廣江さんの目標はもっと高いところにあったりする。曰く「このクルマでゼロヨン13秒台を狙いたいなって。だから本当は350psくらい欲しい」とのこと。

足まわりはボルトオン装着できるテインのエスクード用ダンパーに、フロントエスペリア、リヤノーマルスプリングをセット。フロントはコイルオーバー化も考えてるという。

ちなみに、リヤサスはリジッド式でストロークしても対地キャンバーが変化しないため、まさにゼロヨン向きの足まわりだ。

インテリアはデフィの追加メーターが乱舞。9000rpmフルスケールのデフィレーサーゲージタコメーター80φの他、ダッシュパネル右端に燃圧/電圧計、メーターパネル内に水温/ブースト計、タコメーターの下にA/F計、センターコンソール下部に油温/油圧/排気温計がセットされる。また、曲げ加工を施すことでノブ位置を適正化したシフトレバーにも注目。

そしてエクステリア。全長はK12マーチなみの3710mm、ホイールベースはNA/NBロードスターより65mmも短い2200mmと、じつにコンパクト。ホイールは、ジムニーやエスクードで定番のウェッズキラーフィールド。フロント5.5J×15、リヤ7J×16と異径サイズで、タイヤはフロントに195/55、リヤに225/50サイズのディレッツァスポーツZ1スタースペックが装着される。

なお、前後異径タイヤによる前傾姿勢やボディサイドに入れられたフレアパターンは、アメリカのホッドロッドを意識してのもの。ワンオフステーを介して装着されたリヤウイングは1300mm幅のボメックス汎用品をベースにしている。

X90というだけでも珍しいのに、それをチューニングしてゼロヨン仕様に仕上げるという発想が面白すぎる。チョロQみたいなカッコしたクルマが、ドラッグレースでカッ飛んでいく姿を見てみたいものだ。

TEXT:Kentaro HIROSHIMA

web option編集部

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