「こんなサンマル(S31Z)が欲しかった!」エアコン&電動パワステ完備! RB30改3.1Lフルメカチューンエンジンを搭載する超快適仕様!

RB30改3.1Lメカチューンを搭載するサンマル

パワステ&エアコンも装備する快適ストリート仕様

1969年にデビューし、日産を代表するヒット作になった初代フェアレディZ。“サンマル”の愛称で親しまれ、1963年〜1973年の間に世界で約50万台が販売された。

レース用に開発されたS20エンジン搭載のモデル(432Z)や、排気量とエアロパーツの違うモデル(240ZG)などの派生モデルをはじめ、輸出モデルには排気量の多いL26やL28エンジンを搭載するモデルも存在した。

ちなみに、シャシーは大きく分類すると初期(1969〜1970年)、中期(1971〜1973年)、後期(1974〜1978年)の3種類。1975年中盤からは、当時の排気ガス規制などに対応したことでS31と型式が更新されている。

1974年よりシャシーに加えてテールランプのデザインなどが変更されたため、このタイミングで前期/後期と分類する人も多い。

走り屋に人気のモデルは、車重の軽い1973年までのワンテールモデルだが、この車両の製作にあたってはあえて最終モデルが選ばれた。その理由は、後期モデルになるほど剛性が高い上、ボディの腐蝕も少なく装備も良いという見地から。

コンセプトは「ストリートマシンとして今の技術で快適に、それでいて十分な動力性能を」というものだ。

目玉となるのは心臓部。輸出用のスカイライン(R31)やオーストラリアのホールデン社に供給・搭載されていたRB30エンジンを換装しているのである。しかし、RB30はシングルカム仕様であるため、ヘッドにはRBシリーズ最高峰のRB26用を加工流用してツインカム化。フィーリングを優先し、NA仕様で作りこまれたエンジンは、オーバーサイズピストン&ハイカムを組み込んだ3.1L仕様で仕上げられた。

なお、スロットルはナプレック製のRB26DETT用50φスロットルを使い、100mmのロングファンネルでムードも満点。排気系はS20用の等長エキマニ改+音質重視で選んだフルデュアルマフラーを装備するなどキッチリと手が入っている。

駆動系チューンも抜かりはない。ドライブシャフトはZ31用を加工した等速ジョイントタイプで、デフもR200化。リヤスタビは定番の2by2用を流用し、強化ブッシュで剛性もアップ。ミッションはシンクロの進化した71C(R32用5速)を亀有製マウントキットを使って搭載している。

リヤブレーキも見所のひとつだ。サンマルのストラット式サスペンションを活かしつつ、インナーシュー式サイドブレーキごとBCNR33のブレンボキャリパーを移植。ノーマルボディ&ハブのままで、ホイールのオフセット選択幅を狭めずにこの移植を行うのは至難の技で、現物合わせの加工も多く、コストには換算できないほど手間がかかったそうだ。

その他、純正エアコンのコントロールパネルを利用しつつ軽自動車のエアコンをシステムごと移植したり、同様に電動パワーステアリングを投入するなど快適性も重視。

メーターまわりでは、デフィの90φタコメーター装着に合わせてスピードメーターにもベゼルを追加し、さらにオフセットも変更するなどディテールを徹底的に追い込んでいる。

一方のエクステリアは、当時流行した輸出仕様のスタイルだ。派手すぎても雰囲気が出せないと、BNR34のニュルスペック専用色であるミレニアムジェイドにオールペンしている。マニアックなチューニングとしては、リヤからの見た目。デフやマフラーがチラリと見える前期型のようなリヤビューを作るために、わざわざBNR32用樹脂製燃料タンクを移植しているのだ。この移植でスペアタイヤスペースは失われるものの、インタンクのフューエルポンプが使えるなどメリットも大きいそうだ。

スーパーチューンドでありながら、日常に溶け込める安定性と高バランスを手にしたサンマル。旧車チューンの理想形のひとつかもしれない。

web option編集部

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