フォルクスワーゲン・ポロの新グレード「TSI Rライン」試乗! 活気あふれる動きに楽しさを覚える1台。

Volkswagen Polo TSI R-Line

フォルクスワーゲン ポロ TSI Rライン

ちょうどいい「ポロ」の追加モデル。

フォルクスワーゲンといえば、ゴルフ! と思っている人がほとんどだと察するが、最近では「ポロ」のほうがサイズ的にも注目したい1台。手頃なボディサイズと価格帯は言うに及ばず、その完成度にも定評があるだけに自ずと注目が集まるし、自分の周りにも数名ほど乗っているオーナーがいる。

個人的には、普段スポーツカーばかりに触れているせいか、こういったフツー車にうとくなりそうだったが、そんな周りの影響もあったところに「TSI Rライン」が追加になったと案内が来たから黙ってはいられない。何故なら、今ちょうど“足グルマ”を探していたところ。ましてや以前、6代目ゴルフGT TSI(ターボ&スーパーチャージャーの“ツインチャージャー”モデル)を長期レポートしていたこともあって、その完成度の高さからフォルクスワーゲンにはちょっとした思い入れもあるから尚さらだった。

この「ポロ TSI Rライン」とは、新開発の1.5リッター直列4気筒DOHCツインターボ「TSI Evo」と呼ばれるエンジンを搭載するのが最大のトピック。“Evo”という名が加えられているだけに、なんだか強そうなグレードだと思われそうだが、実際は、現状のポロのラインナップで言えば、空間グレートに位置するモデル。上は200psの「GTI」、下は95psの「1.0 TSI」が用意されているから、おそらく当初から予定されていたのだろう。だから一見すると、ちょうどいいグレードだと思われがちだが、しかし、結論からいえば、「なかなかじゃん!」という絶妙かつ個性的なキャラクターが見て取れる1台であった。

Evoの名は伊達ではない?

この手のモデルでエンジンの話ばかりに触れるのは小難しくてあまり好まないが、このエンジンは、私が乗っていたゴルフに積まれていた2007年登場の1.4リッターTSIのツインチャージャー「EA111」の流れを汲むもので、正確には「EA211 Evo」と呼ばれる新エンジン。フリクション性能や耐摩耗性を向上させるためにプラズマコーティングを施し、燃費性能と寿命を向上させたほか、350barにも及ぶコモンレール式の燃料噴射システムを採用するうえ、エンジン温度もコントロールして効率的作動温度を制御するのが特徴で、この先、しばらくはフォルクスワーゲンの主力エンジンとなると言われている。

実際に乗ってみると、まぁ、これがよく走る! かななか元気がよろしく、ボディサイズ同様に扱いやすい。150psという最高出力は、このクラスとしては魅力に映るかもしれないが、しかし、肝心なのはトルクのほう。250Nmの1500rpmから発揮するとあって、低速域からターボ効果も加わり、数値以上に俊敏だ。しかも7速DCT(乾式デュアルクラッチ)は、低速域でも小刻みにシフトアップするため小気味よい活発な動きを見せる。逆に言えば、落ち着いて乗るには、ちょっとやりすぎかな・・・などと最初は思ってしまったが、これは基本「Rライン」だ。専用サスペンションと45偏平の17インチタイヤを装着することでもわかるように、スポーティグレードとしての役割も担うから、これでいいと思う。

やり過ぎな剛性感。

となれば、当然、スポーツ性能はどうか・・・という話になるのだが、これもまた、期待に応えてくれる。というか応えすぎかもしれない。

スポーツモードを選択し、パドルシフトを駆使して、ちょっとしたコーナーを試してみると・・・、まず剛性の高さを実感。これはやり過ぎとも言えるほどで、確かに高張力鋼板を使用しているだけのことはある。しかし、そのぶん、全体的に硬さを常に伴ううえ、足まわりのセッティング自体も硬いから、正直ちょっと微妙。もう少しソフト方向にして粘るように設定するほうが、ポロらしさが残るのでは?と思ったのは事実である。

だが、そのぶん、全開で攻められるシャシー性能とも言えるだろう。その場合は、電子制御ディファレンシャルのXDSが功を奏するはずだから、走り屋あがりのドライバーには期待大。今回はそこまで攻めることは出来なかったが、腕に覚えのあるドライバーなら期待してもいいと思う。それだけに、全体的にやんちゃな印象で、乗り手が10歳くらい若返った気がするような仕上がりだ。ゴルフが上質すぎる乗り味なのに対し、このポロTSI Rラインは、実に若々しく感じる。

面白いが止まらない?

それにしても、このクラスとしては、質感が高いのは魅力だ。さすがにゴルフには及ばないものの(ゴルフの質感は良すぎる!)、それでもシートの出来の良さや、そこそこの居住性、デジタルメーターのアクティブインフォディスプレイの機能性などのほか、ACCといった運転支援システムも用意されるから装備面でも申し分ない。それに、ニューモデルが出る度に全クラスの車格が上がっていく中にあって、いまこのポロは普段の足にするにもちょうどいいサイズ感だということも魅力だ。特に都内など街中での取り回しの良さはゴルフを上回るのは確か。それだけに、このTSI Rラインの場合は、元気がよいから気持ちを抑えるほうが大変かもしれない。気をつけないと、街中を激走してしまいそうだ。ハンドリングも初期反応からクイックだから“面白い”が止まらなくなるだろう。

REPORT/野口 優(Masaru NOGUCHI)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)

【SPECIFICATIONS】

フォルクスワーゲン ポロ TSI Rライン

ボディサイズ:全長4075×全幅1750×全高1450mm
ホイールベース:2550㎜
車両重量:1210kg
エンジン:直列4気筒DOHC16バルブ+ターボ
総排気量:1497cc
最高出力:110kW(150ps)/5000 – 6000rpm
最大トルク:250Nm/1500 – 3500rpm
トランスミッション:7速DCT(DSG)
駆動方式:FWD
サスペンション形式:前マクファーソンストラット 後トレーディングアーム
ブレーキ:前ベンチレーテッドディスク 後ディスク
タイヤサイズ:前後 215/45R17
燃料消費量(JC08):17.8km/L
CO2排出量(JC08):130g/km
車両本体価格:298万円(税込)

(GENROQ Web編集部)

【関連リンク】
フォルクスワーゲン カスタマーセンター TEL  0120-993-199
https://www.volkswagen.co.jp/ja.html

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