衝撃のメーカー公認チューンド! 2代目レクサスISに700psの2JZ-GTEを搭載したモンスター!

USレクサスお墨付きの2JZ改700ps仕様

ミッションも5MT化! じつにアメリカらしいGSE31改!

新車のプロモーションの一環でカスタムカーを製作するのは、もはや日本でも珍しく無い。しかし、カスタムの本場アメリカは、やはりレベルが違う。このISは、発売間もない新車の時点で2JZ-GTEと5速MTを換装し、レクサス公認のカスタムカーとして2013年のSEMAショーに展示されたのだ。しかも、車体はレクサスからの提供で、レクサス側から「好きにやっていい」と言われたというから驚く。

製作を担当したのは、JDM系チューナーとして名高いEVASIVE MOTORSPORTS。このショップは周回系のタイムアタックを得意としており、『グローバルタイムアタック』等では常連。FR-Sのデモカーを筑波サーキットに持ち込み、セッティングもままならない状況で59秒を記録するなど、走りに関してはひたすら本気に取り組んでいる。

そうしたバックグラウンドもあって、レクサスから「好きにやっていい」と言われたわけだが、それにしてもレクサスISに2JZを積んだのか。その答えは至ってシンプルだった。「2JZはストロングだからね。グッドなエンジンだよ」。

2JZの耐久性の高さは言わずもがな世界に知られており、今でもチューニングベースとして人気が高い。EVASIVEはそんなベースエンジンのポテンシャルをフルに発揮すべく、ブライアン・クロワーのストローカーキットで排気量を3.4Lに拡大したフルチューンユニットを作成。ブースト圧1.5キロで700psを発生するその仕上がりは、セダンに積むエンジンとしてはかなり過激なスペックと言えるだろう。

このISはそんな過激なチューンドであることを外観上からは一切脱臭しているのもポイントで、街乗りも普通にこなせてしまうほど、エンジンはしっかりとセットされている。事実、このISはスーパーストリート誌の企画で『ガムボール3000』というキャノンボール企画に参加し、総距離5000kmというロングドライブをノートラブルで完走。ショーの為に作った“企画モノ”では無いことを、難なく証明してみせた。

このISはエンジンだけでなく、サスペンション、ブレーキとトータルで高いレベルでセットアップされている為、ショップが得意とするタイムアタックイベントにも参加しているほか、サイドブレーキをわざわざドリフト仕様にアレンジしているくらいなので、ドリフトをこなす事も可能。耐久性だけでなく、そのパフォーマンスレベルが総合的に高いが故に、EVASIVE MOTORSPORTSのクルマは“レクサスお墨付き”になり得たというわけだ。

PHOTO:Akio HIRANO  TEXT:Takayoshi SUZUKI

ISは本来V6か直4の設定しかないため、直6へのスワップはスペース的にギリギリ。タービンやサージタンクは、インナーフェンダーを巧みに避けながら配置される。しかし、エンジンルームの見た目は、スッキリと仕上がっているのは流石だ。こうしたチューニング寄りのカスタムカーでも、余計な配線、配管を隠して綺麗にエンジンをディテーリングするのは、アメリカではもはや当たり前。カムカバーに書かれている様に、エンジンはブライアン・クロワーのストローカーキットで排気量を3.4Lに拡大。ヘッドから腰下まで全てに手が入っているので、そのサウンドは本気のチューンドその物だ。

2013年のSEMAには、他にもレクサスオフィシャルのカスタムISが数台いた。それらはボディペイントや車高、ホイールをカスタムしたものが殆どだったが、EVASIVE MOTORSPORTSが作ったクルマはそうしたクルマとは反し、外装は大人しめに仕上げているのがニクイ。チョイスしたパーツはモデリスタにTRDと、ここはJDMスタイルだ。エンジンフードを閉じているとスワップ車であることすら分からないが、エンブレムを“IS340”にアレンジしているのが唯一の手掛かりとなる。直6スワップに伴い、マフラーも片側2本出しへと変更。

ホイールはアドバンレーシングTCIII。純正と同サイズの18インチをキープして無闇にサイズアップせず、ハイグリップタイヤをむっちりと履きこなすスタンスだ。ハイパワーエンジンに見合うよう、ブレーキは前後ブレンボに交換済み。イエローのキャリパーは外観上のアクセントにもなっている。

インテリアはレクサスらしいラグジュアリーさと、チューニングカーらしいハードさをブレンド。シートはスパルコのフルバケットタイプだが、ファブリックを純正内装に合わせた色調のレザーに張り替えて高級感をプラス。5Pハーネスを装着しているが、ハーネスバーをワンオフして後席をそのまま生かしているのもポイントだ。ミッションは5速MTに換装し、シフター周りはMT化に合わせてリメイク。サイドブレーキもアームを伸ばし、リリースボタンをオミットしたドリフト仕様へとアレンジしている。

EVASIVE MOTORSPORTSは、自社デモカーやレース志向のお客さんのマシン製作で常にファクトリーは満杯。最も旬な西海岸チューナー系ショップだ。最近はクローズドサーキットのタイムアタックイベントだけでなく、パイクスピークにも参戦を開始。「自分たちのチューニングレベルがどこまで通用するのか試したい」と、今年は筑波にもマシンを持ち込むほど、レースとチューニングに対する姿勢は本気だ。写真は取材対応してくれたスタッフのヒューさん。

スペック

■エンジン:2JZ-GTE換装/BRIAN CROWER 3.4Lストローカーキット、鍛造クランク、鍛造コンロッド、ビレットオイルポンプギア、ステンレスオーバーサイズバルブ、強化バルブスプリング、チタンリテーナー、ステージ3カム、調整式カムギア/JE PISTON 鍛造ピストン(圧縮比9.5:1)/MISSION CRITICAL CNCポート加工ヘッド/各パーツWPC加工/EXTREME TURBO SYSTEMS ツインスクロールマニフォールド/GARRETT GTX3582R/デュアル44mmウエストゲート/カスタムエキゾーストシステム/GReddy インタークーラー、アルミプーリーキット、タイミングベルト、アルミキャッチタンク/HYPERTUNE インマニ、90mmスロットルボディ、フューエルレール/DEATSCHWERKS 1000ccインジェクター/燃料コレクタータンク/デュアル燃料ポンプ/AEM インフィニティECU、ブーストコントローラー/Rywire カスタムエンジンハーネス/KOYO アルミラジエター/デュアルアルミオイルクーラー

■ドライブトレイン:OS技研 トリプルプレートクラッチ、LSD/R154ミッション換装/カスタムドライブシャフト/強化アクスル

■サスペンション:KWバージョン3車高調、カスタムスプリング/カスタムフロントアッパーコントロールアーム

■ブレーキ:ブレンボ GTブレーキングシステム(F:モノブロック6Pキャリパー R:モノブロック4Pキャリパー)

■ホイール:アドバンレーシング TCIII(F 9J×18+25 R9.5J×18+45)

■タイヤ:プロクセス R888(F 255/35ZR18 R275/35ZR18)

■エクステリア:モデリスタ リップキット/TRD トランクスポイラー/カスタムカーボンフードベント

■インテリア:スパルコ EVO2バケットシート(カスタムレザー仕様) 、5点式ハーネス/カスタムハーネスバー/AiM SPORTS デジタルディスプレイ/ドリフト仕様サイドブレーキ

web option編集部

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