SUGOの魔物は健在だった?第6戦SUGOはマザーシャーシ勢が初勝利!【SUPER GT 2015】

SUGOUには魔物が棲む、とはよく言われる話ですが、今回の「魔物」はこのクラッシュではなく、クラッシュが起因したSC導入によるピットの大混乱、大渋滞だったのです。

SCが導入されるとGT300、GT500がクラスごとにその時点での順位の通りに並ぶまでSCが周回を続けます。SC導入初期はピットが閉鎖されますが、ある程度周回が進むとピットロードが開放され、ピット作業が出来るようになるのですが、39号車のクラッシュはちょうど各チームのピットタイミングの時期と重なり、ピットロードが開放されるとルーティーンでピットインを計画していたチームが一斉にピットインしてきたのです。

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SUGOはSUPER GT開催サーキットの中でもピットロードが狭いことは有名で、そこに一斉にマシンが戻ってくれば通常のポジションでピットワークを行うことは難しく、ピットに対して斜めにマシンを駐めて作業を行うチームも出てきます。

しかもそれをピットロード出口に一番近いチームがやってしまうと、ピットロードをふさぐカタチになってしまい、ピットロードで大渋滞が起きてしまうのです。

その大渋滞の最中にSC解除となり、一時的にピットロードが閉鎖となってしまいます。そのため、この閉鎖に引っかかってしまったチームは全チーム周回遅れとなってしまうという事態が発生してしまったのです。

これが今回の魔物と言っても過言ではないでしょう。

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例えば0号車グッドスマイル 初音ミク SLSではピットインの時点で10位だったのがピットアウトした時点で23位まで順位を落としています。

上手くピットの渋滞を抜け切った、もしくはピットタイミングをずらしたチームが一気に上位へと進出していったので、こういったチームにとっては魔物様々であったとも言えます。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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