SUPER GTもいよいよ後半戦。これまでの3戦を振り返る。【SUPER GT 2015】

003

シリーズ唯一の海外遠征となる6月20日のタイ戦。ここでもGT-Rの強さが光ります。ポールポジションこそ#25 VivaC 86 MCにさらわれますが、決勝スタートではその周のうちにB-MAX NDDP GT-Rがトップ、続く2位にはGAINER TANAX GT-Rが続きます。

020

 B-MAX NDDP GT-Rのスタートドライバーは星野一樹選手、GAINER TANAX GT-Rのスタートドライバーは唯一シーズン通してドライブするアンドレ・クート選手。この2人は3位以下を大きく引き離してレースをリード。

011

30周あたりからドライバーチェンジのためのピットインが目立ちます。その際、少しでもタイム差を縮めようと#0のグッドスマイル 初音ミク SLSと#7 Studie BMW Z4はタイヤ無交換作戦に打って出ました。この無交換作戦、GT500まで含めて3台がチャレンジしましたが、唯一の成功はStudie BMW Z4のみ。この作戦で3位表彰台を獲得しました。

002 012

しかし、そんな3位以下の争いには全く関与しないほどの強さを見せたGT-Rの2台。ドライバーチェンジ後もB-MAX NDDP GT-Rは十数秒というアドバンテージを元に余裕のクルージングを見せていましたが、チェンジしたGAINER TANAX GT-Rのドライバー、富田竜一郎選手はスポット参戦の#28REITER GALLARDOの除くレギュラーチームではファステストラップという1分34秒台で猛追をかけます。結果的には2位でフィニッシュでしたがそのタイム差は9秒台まで縮まっていたのです。

001

タイ戦直後には謎のルーキーとも言われた富田選手については、後日別項にて紹介したいと思います。

前半3戦を振り返り、目立つのは2015モデルのNISSAN GT-R NISMO GT3の強さです。現在のシリーズランキングもトップがGAINER TANAX GT-Rのアンドレ・クート選手、2位が1点差でB-MAX NDDP GT-Rの星野一樹選手と高星明誠選手。ともにウェイトハンデが75kgを超える状態で迎える8月9日の第4戦富士300kmレースでも強さを見せることが出来るのでしょうか。

7月はつかの間の休息とも言える時期。しかしこの間もドライバーは他のカテゴリーに出場し、チームスタッフやメカニックはタイから戻ってきたマシンのメンテナンスに忙しい時期でもあります。1ヶ月と2週間ぶりに開催されるSUPER GT第4戦富士も目が離せません。

(写真:吉見幸夫(岡山、タイ )・松永和浩(富士)/文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
続きを見る
閉じる