マツダの新型ロードスターが990kgを実現した3つの工夫

そして、軽量化の主役はボディ全般での「グラム作戦」と呼ばれる妥協のない無駄をカットする設計になります。

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大物でいえば、フロントフェンダーなどのアルミ置換、強度と軽さを両立できる980MPa以上のハイテン鋼の使用比率拡大といった設計の最適化によるボディの軽量化が挙げられますが、細かい部分での軽量化が990kgという驚異的な車重につながっています。

ポイントとなるのが「重量軽減穴」を各部に開けたことでしょう。

強度や剛性とのバランスを考えながら、不要な重量を省くことのできる「重量軽減穴」、ひとつひとつの効果はグラム単位ですが、ちりも積もればなんとやら、合わされば大きな結果につながります。その穴はサイドガラスの見えない部分にも開けられているというほどです。

また、ガラスの下側や、ボディパネルの溶接箇所などが波型にカットされているのも、ギリギリまで重量軽減を狙った工夫のひとつです。

そして、軽くすることは我慢ではありません。

新型ロードスターはマツダ車として初めてドアロック連動のフューエルリッド解除機構を備えていますが、これはアクチュエーターを使うことが、レバーとケーブルによってロック解除するよりも軽量化につながるからという理由で採用されたもの。

見えない部分の波型カット、軽くしながら利便性も向上させている点など、オーナーに気づかせない軽量化。軽さは走りで感じて欲しいという狙いなのでしょうか。

●新型マツダ ロードスター 予定価格

S(6MT):2,494,800円
S スペシャルパッケージ(6MT):2,700,000円
Sスペシャルパッケージ(6AT):2,808,000円
Sレザーパッケージ(6MT):3,034,800円
Sレザーパッケージ(6AT):3,142,800円

●新型ロードスター 設定ボディカラー

ソウルレッド プレミアムメタリック(54,000円高)
セラミックメタリック
ジェットブラック マイカ
アークティック ホワイト
クリスタルホワイト パールマイカ(32,400円高)
メテオグレーマイカ
ブルーリフレックス マイカ 

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撮影 前田恵介

(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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