Dセグメントのベンチマークである新型Cクラスに死角はあるか?

コクピットの各種操作もかなりの慣れが必要です。ステアリングの右側から生えてくるお馴染みのシフトレバーは、まさに慣れればいいのでしょうが、日本車からの乗り替えだと運転中に誤って操作してしまう可能性があります。

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また、10キーが姿を消してスッキリしたセンターコンソールの操作性は良好ながら、COMANDシステムに覆い被さるように新たに加わったタッチパッドは、この種の操作系がそうであるようにかなりの熟練が必要で、「ゼロ」から触り始めるとその操作ロジックを覚えるのに時間がかかります。

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また、右ハンドル車はドライバーが操作する場合は左手になりますが、このタッチパッドに限らず右利きの人だと微妙な操作ができないのも厳しいところ。

新たに加わったタッチパッドと、従来からのCOMANDシステムのどちらでも同じ操作ができる機能が多いのも最初は戸惑います。おそらく慣れてくると使いやすい方で操作するのが人間の自然な反応ですので、どちらかがほとんど宝の持ち腐れになる可能性もあります。

困った時は取扱説明書を見るのが一番ですが、デジタル版の取扱説明書の操作にも慣れが必要など、操作系は正直使いやすいとは思えませんでした。

しかし、タッチパッドもCOMANDシステムも助手席の乗員が操作すればいいと考えればいくつかの問題点は解決しますが、現実的にはドライバーが触れる機会が多いはずだけに、今後どのようにインターフェイスを進化させていくのか注目です。

■2014年の「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた気になる走りは?
https://clicccar.com/2014/12/17/282485/

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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