メルセデス・ベンツAクラスにプラグインハイブリッドの「A 250 e」が設定。1充電あたり70.2kmのEV走行が可能

■140km/hまでのモーター走行が可能で、価格は557万円〜

メルセデス・ベンツAクラスは、対話型インフォテインメントシステムの「MBUX」が初搭載され、最新のデザインが内外装に施されています。さらに、最新型のプラットフォーム、先進安全装備を備えた同ブランドのエントリーモデルでもあります。

2021年5月26日、Aクラスにコンパクトカー初のプラグインハイブリッドの「A 250 e」が設定され、6月上旬からデリバリーが開始されます。

メルセデス・ベンツAクラス
メルセデス・ベンツAクラスに追加された「A 250 e(ハッチバック)」

最高出力160PS(118kW)・最大トルク250Nmを発揮する1.4L直列4気筒ガソリンターボエンジンの「M282」に、プラグインハイブリッドシステムが組み合わされています。

床下に15.6kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、140km/hまではモーターのみでの走行が可能で、1充電あたり70.2km(WLTCモードの等価EVレンジ /EV走行換算距離)走行できるため、日常使いならEVのように使えます。

充電環境は3.2kW(日本における使用で想定される200V・16A充電の場合)までの交流普通充電に加えて、24kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)にも対応。

メルセデス・ベンツAクラス
「A 250 e」の専用ロゴ

「A 250 e」には多彩な走行モードが備わります。

「C(コンフォート)」がデフォルトで、走りや走行距離に応じて駆動方式が選択されます。「ECO(エコ)」は、モーター走行が優先されるモードで、走行状況と走行距離に応じて最適な駆動方式が選択されます。

「S(スポーツ)」にするとレスポンスが高まり、スポーティな走りが容易に引き出せます。カスタマイズ可能な「I(インディビジュアル)」は、走りやステアリング特性を個別に設定できます。「EL(Electric)」は、セーリングモードが作動し、140km/hまでモーターのみでの走行に対応。

この「EL」モード走行時は、ステアリングホイール裏のパドルでバッテリーへのエネルギー回収量を5段階で調整ができます。

パドルは左側が回生レベルの上昇、右側が低減のスイッチで、「D+」はコースティング、「D」は軽度の回生ブレーキ。「D-」にすると、中程度の回生ブレーキが得られ、「D- -」は、強度の回生ブレーキ(ほとんどの場合、回生ブレーキだけで十分な減速が得られます)。「D Auto」は、前走車との車間距離、登坂や降坂などの道路状況などを加味し、最適な強度の回生ブレーキになります。

メルセデス・ベンツAクラス
「A 250 e」セダンのスタイリング

走行モードでは、ほかにも「BL(Battery Level)」を用意。充電量を一定に保ち、ハイブリッドシステムによる駆動方式が選択されます。

また、「インテリジェントアクセルペダル」も採用されています。「EL(Electric)モード時に、これ以上アクセルを踏むとモーター走行の限界点(エンジンが始動する)でアクセルペダルの抵抗を増し、ドライバーに知らせる「プレッシャポイント機能」の搭載により、無駄なエネルギーの消費を抑えることができます。

メルセデス・ベンツAクラス
プラグインハイブリッド「A 250 e」のメーターパネル

プラグインハイブリッドの「A 250 e」には、家庭における充電設備のサポートもあります。交流普通充電器本体が無償提供されるほか、設置にかかる費用負担を軽減するため10万円のサポートも実施。同サポートは、充電用ウォールユニット無償提供を希望した顧客が対象です。

そのほか、「インテリジェントドライブ」と呼ぶメルセデス・ベンツ最新の安全装備、ドライバーサポート機能が備わり、街中から高速道路を使った長距離移動まで安心、安全、そして快適なドライブが楽しめます。

価格は、ハッチバックの「A250 e(受注生産モデル)」が557万円、「A250 eセダン」が567万円です。

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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