レクサスが2021年にブランド初のPHEV、2022年にEV専用モデルを投入へ

■2025年までに10モデル以上のEV、PHEV、HVを含む約20車種リリース

ハイブリッドで世界を席巻してきたトヨタ。その高級ブランドであるレクサスが、2021年4月末に電動化車両の全世界累計販売台数が200万台を達成したと発表しました。

レクサスがハイブリッドを投入したのは、2005年のRX400hから。高級車市場における電動化車両の先駆者として、優れた走りと環境性能の両立が図られてきました。

レクサスRX
レクサスで初めてハイブリッドが設定された初代RX

レクサスは、世界の国や地域によって異なるエネルギー源やインフラ環境などに応じて、「適時、適材、適所」の考え方に基づき、顧客や社会のニーズに応える幅広い選択肢を用意。現在では、世界約90の国と地域でハイブリッド、バッテリーEVを含めた9車種の電動車をリリースし、2020年の世界販売における電動車販売比率は、約33%になっています。

これまでのCO2排出抑制効果は、累計約1,900万t(2005年~2021年4月末時点)で、15年以上の期間で毎年約30万台の一般的な乗用車によるCO2排出をゼロにしてきたことに相当するとしています。

レクサス
レクサスの電動化車両ラインナップ

これからもカーボンニュートラルや持続可能な開発目標(SDGs)への対応などを果たすべく、着実な電動車の普及とCO2排出量の低減を図るとしています。

レクサスの今後の電動化戦略は、2019年に発表された電動化ビジョン「Lexus Electrified」に基づいていきます。電動化技術を使った車両の基本性能の進化を実現すると共に、電動化されてもクルマの楽しさと喜びを提供すると表明。

また、2025年までに10以上のEV、プラグインハイブリッド(PHEV)、ハイブリッドの電動化車両を含む約20車種の新型や改良モデルを順次導入。さらに、2025年には、全車種に電動車を設定することでその販売比率がガソリンエンジン車の比率を上回ることを掲げています。

レクサス
コンセプトカーの「LF-Z Electrified」

さらに、同年には材料製造、部品製造、車両製造、物流、走行、廃棄、リサイクルの各段階を含めたライフサイクル全体(ライフサイクルアセスメント)においてカーボンニュートラルの実現に挑戦すると明らかにしています。

近い将来では、2021年にはレクサス初のPHEVを量販モデルに導入し、2022年には全く新しいEV専用車の導入を計画。また、長年に渡ってハイブリッドで培ってきたモーター、インバーター、バッテリーなどの電動化技術を活かし、レクサスの電動車ならではの新しい価値、ドライビング体験を実現すると宣言しています。

レクサス
「DIRECT4」のイメージ

電動化車両の新しい価値として、新しい4輪駆動力制御技術「DIRECT4」による高精度な駆動力コントロールや、ステアバイワイヤによる直感的なステアリング操作を組み合わせることで、ドライバーの操作とクルマの挙動がより一体感のあるものになり、従来のクルマとは一線を画した高い運動性能や五感に訴える走りを提供するとしています。

こうした技術を今後に市販する予定の電動車にも順次導入していく計画としていて、電動化技術により新時代のレクサス車を間もなく体感することができそうです。

塚田勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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