日常点検とは?使い方によりユーザー自身が実施する点検【バイク用語辞典:点検・検査編】

■トラブルなく安全に走行するためには、常日頃の点検が不可欠

●点検項目の中でブレーキ、タイヤ、灯火、燃料の4項目の点検が特に重要

バイクの点検には、ユーザー自身が行う日常点検と定期的(12ヶ月および24ヶ月ごと)に実施する法定点検があります。トラブルなく安全に走行する、またバイクを長持ちさせるためには、乗る前に日常点検を実施することが不可欠です。

日常点検の点検項目と実施要領について、解説していきます。

●日常点検とは

「道路運送車両法」では、バイクのユーザーは点検および必要に応じて整備することによって、保安基準に適合するように維持しなければならないと規定されています。

そのため、トラブルなく安全に走行するために必要な最低限の項目については、日常点検を実施する必要があります。点検頻度については規定されていませんが、乗る前に実施するのが安心です。

点検項目と実施要領は、取扱説明書とメンテナンスノートに従います。異常が見つかったけれど整備に自信がなければ、専門家に修理を任せましょう。点検箇所は、「ネン・オ・シャ・チ・エ・ブ・ク・トウ・バ・シメ」で表される10項目です。

「ネン・オ・シャ・チ・エ・ブ・ク・トウ・バ・シメ」とは、ネン:燃料、オ:エンジンオイル、シャ:車輪、チ:ドライブチェーン、エ:エンジン、ブ:ブレーキ、ク:クラクション&クラッチ、トウ:灯火、バ:バッテリー、シメ:増し締めを意味します。

●点検項目の概要

10項目の中でブレーキ、燃料、タイヤ、灯火の4項目は、不具合があれば重大な事故につながるので特に留意が必要です。

日常点検の項目
日常点検の項目

・燃料
ガソリン残量は十分か

・エンジンオイル
オイルは十分(急激に減ってない)か、汚れはないか

・車輪
タイヤの摩耗は大丈夫か、空気圧は適正か、異物は刺さってないか

・ドライブチェーン(チェーンタイプ以外は点検不要)
チェーンの張りは適正か、オイル切れは起こしてないか

・エンジン
異音や異臭はないか、吹き上がりは自然か

・ブレーキ
ブレーキレバーの遊びは適正か、ブレーキシューやパッドの偏摩耗や摩耗はないか

・クラクション&クラッチ
クラクションは適正に鳴るか、クラッチレバーの遊びや半クラッチの位置は適正化

・灯火
ヘッドライト、ウィンカー、テールランプが正常に点灯、点滅するか

・バッテリー
バッテリー電圧は適切か

・増し締め
ボルト、ナットは緩んでないか

●日常点検の実施要領

日常点検は、使用状況に応じてユーザー自身が適時実施する点検です。

バイクに乗る際に点検するのが理想ですが、通勤などで毎日乗るようなユーザーは洗車時や給油時、長距離走行の前に実施するのが現実的です。

車種によって点検箇所や要領に多少の違いがあるので、取扱説明書とメンテナンスノートで確認してください。もしも異常が見つかり、ユーザー自身で対応できない場合は、バイクショップや整備専門業者で整備を行うことが安心です。放置したり、処置が不適当な場合は、大事故につながる恐れがあります。

また、整備不良による急ブレーキ違反やマフラーの消音不備、無灯火やウィンカー無点灯などは道路交通法違反で免許点数が減点されます。


日常点検は大変そうですが、メンテナンスノートに従って行えばそれほど難しくはありません。安全はもちろんですが、自分のバイクを長持ちさせるために最低でも月1回程度の日常点検は実施すべきです。

Mr.ソラン

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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