ロッキーオート・3000GT、日本の自動車史を代表する名車が現代技術で復活!【東京オートサロン2021】

■ROCKY3000GT【ロッキーオート】

新型コロナウイルスの感染拡大による影響のため、幕張メッセでの開催が中止となってしまった「東京オートサロン2021」。本来多くのカスタム・チューニングカーファンの前に展示される予定だった魅力的なクルマたちが、1月16日~17日に富士スピードウェイで行われた「オートサロンTV」の生放送のため集結しました。

今回紹介する「ロッキーオート・ROCKY3000GT」は、その見た目から分かる通り、日本の自動車史を代表するスポーツカー「トヨタ2000GT」を緻密に再現したコンプリートカーです。

このクルマを製作したロッキーオートは、古き良き旧車の販売・整備だけではなく、当時の名車の内外装を緻密に再現しつつ、メカニズムは現代のもので構成されたコンプリートカーを製作販売しています。

ロッキーオート・ROCKY3000GT。現代に復活したトヨタ2000GTのスーパーレプリカ
現代の最新技術とトヨタ2000GTの開発メンバーだった細谷氏の監修、そしてオリジナルのトヨタ2000GTを所有、所有していなくても憧れる多くの人の熱意で完成した名車。

しかし、ROCKY3000GTはよく言われる「レプリカ」とは全く違います。このクルマを作るにあたって、トヨタ2000GTのテストドライバー、デザインアシスタントとして活躍された細谷四方洋氏が監修するという豪華な体制で、このROCKY3000GTの開発は進められました。

ワンオフの手曲げ等長エキゾーストパイプは自慢の一品。
トヨタ2000GTを象徴するアイテムであるエンブレムは、当時と同じ七宝焼工場にて同じ製法で製作されている。

多くのレプリカはベース車がありますが、このROCKY3000GTについては、トヨタ2000GTのボディライン、ドライビングポジションを忠実に再現しつつも現代のメカニズムを組み込むにはオリジナルのフレームを製作しなければならないという結論に。

すでにオリジナルの図面は失われており、現存している貴重な2000GTから3DCADを使ってデータ化し、1/1の木製モックを製作。それを基に金型を作っています。

細部に至るまでに再現されているこのROCKY3000GTのパーツは、見た目だけなく安全性と質感も兼ね備えています。

なんとオリジナルのトヨタ2000GTも装着できるというから驚きです。

インテリアも当時の雰囲気を損なわないようにエアコンやオーディオが配置されている。
トヨタの名機である2JZエンジン。当時の名車雰囲気そのままにいつでも長距離をノントラブルで走れるという素晴らしい時間をオーナーに提供する。

開発にあたって東京~大阪間をストレスなく快適にドライブできることを念頭に置いたとのこと。この取材車両も愛知県岡崎市のショップから自走で富士スピードウェイまでやってきています。

搭載されているメカニズムは、オリジナルと同じくトヨタの直列6気筒エンジンの2JZ。ミッションは4AT。更にパワーステアリング、エアコンも当時の雰囲気を損なわないように装備されているGTカーに仕上がっています。

気になるお値段は、取材車両で約3000万円。現在オリジナルの相場がおおよそ1億円なので、かなりお買い得なのではないでしょうか。ただ1台1台職人が丁寧に製作しているということで生産台数は限定されています。

(栗原 淳)

●出展者名:ロッキーオート/出展車両名:Rocky3000GT /ベース車両:そのほか国産車 /装着パーツなど:ワンオフ 手曲げ等長エキゾーストパイプ、クスコ前後車高調、特注アルミホイール(15インチ6J)