SUVとミニバンのクロスオーバー「プジョー・リフター」に追加されたGTグレードは何が違う?

■マルチパノラミックルーフが標準装備。インテリアはブラウン2トーンとなる

RIFTER GT
RIFTER GTは車体各部のエンブレムをGTに変更。マルチパノラミックルーフを標準装備する。メーカー希望小売価格は361万円

2020年11月にカタログモデルの販売が始まったばかりのプジョー・リフターに、早くも上級グレード「GT」が追加設定されました。

プジョー・リフターといえば、メカニズム的には同じグループのシトロエン・ベルランゴと姉妹車といえる2列シートのスライドドアモデル。

ただしベルランゴに対してSUV色を強めたエクステリアとしているのが違い。ルックスだけでなく、最低地上高を180mm(ベルランゴ+20mm)に高めるなど、走りの面でもSUV的に仕上げているのが特徴です。

RIFTER Allure
RIFTER Allure(アリュール)のメーカー希望小売価格は339万円

そんなリフターに追加された「GT」グレードの特徴的な装備が、ベルランゴでもお馴染みの「マルチパノラミックルーフ」。

屋根一面がグラスルーフになっているといっても過言ではない開放感が得られる、アウトドアを楽しむにはピッタリのアイテムが与えられました。

中央部分にはバッグインルーフと呼ばれる棚が用意され、前後席から使いやすいユーティリティとしても機能するのは、いかにもフランスの合理的な思想を感じさせるのも、この新グレードを選ぶ理由となるでしょう。

そのほか、機能面ではアドバンスドグリップコントロール(ヒルディセントコントロール付)も備わり、悪路での走破性を高めているのはGTという名前にふさわしい装備といえます。

RIFTER GT
リフターのボディサイズは全長4405mm・全幅1850mm・全高1880m。最低地上高は180mmとなっている

1.5Lディーゼルと8速ATからなるパワートレインは、従来からラインナップされているAllure(アリュール)グレード同様ですが、タイヤをアリュールの215/65R16から215/60R17サイズとインチアップすることで、よりシャープなハンドリングが期待できるのは、GTという響きに期待するユーザーに応える部分といえるでしょう。

アピアランスを見ていくと、アリュールはフロントグリルフレームやルーフレールがシルバー仕様になっていますが、GTはいずれもブラック仕立てとなり、ボディを引き締めているのが違い。サイドプロテクターもシャイニーブラックデコ付となり、上級グレードであることを示しているのも差別化ポイント。

RIFTER Allure
エンジンは1.5 ℓ直列4気筒ターボディーゼル最高出力96kW/3,750rpm(130ps)最大トルク
300Nm/1,750rpm

インテリアでは、アリュールがブルー2トーン仕上げとしているのに対して、GTはブラウン2トーンとして落ち着いた雰囲気。革巻きステアリングもGT仕様となっています。

なお、インパネ中央に見える8インチのタッチスクリーンは全グレードに標準装備されるもので、Apple CarPlayやandroid Autoに適応するインフォテイメントシステムとなっています。

安全面・運転支援システムでは、全グレードに衝突被害軽減ブレーキやワイドバックアイカメラ、レーンキープアシスト、ブラインドスポットモニター、ACC、そして自動ハイビーム切り替え機能などを標準装備。十分に現代的なニーズを満たしたクロスオーバーモデルというわけです。

メーカー希望小売価格は、アリュールが339万円で、GTは361万円(消費税込み)。

カタログモデルの発売時に導入記念モデルとしてGT Line First Limitedが設定されていましたが、この記念モデルは在庫限りで終了となるということです。

(山本 晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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