スズキとVWの係争が終結。最新技術を結集したトヨタ・ヤリス登場!【今日は何の日?2月10日】

■海の安全祈念日。ヴィッツを引き継いだ新型ヤリスは販売台数トップを快走

2月10日は、「海の安全祈念日」です。2001(平成13)年のこの日、愛媛県宇和島水産高校の実習船が、ハワイ沖で米国の潜水艦と衝突して教官と学生の7人が命を落とした悲しむべき事故に由来します。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

2016(平成28)年2月10日スズキが、VWとの資本・業務提携解消に係る一連の係争の和解が成立した発表しました。

2009年にスズキは、VWと資本・業務提携を締結しましたが、対等なパートナーを目指したスズキとスズキを支配したいとするVWとの思惑違いによって、意見が対立。解決のため、スズキは2011年に提携解消を求めて国際仲裁裁判所へ申し立てて係争が勃発。2015年8月に提携解消が認められ、スズキがVWの持つ自社株を買い戻して決着しました。ただし、提携期間中にスズキがフィアットからディーゼルエンジンを調達したことを契約違反だと主張したVWの申し出については引き続き審議され、結局、スズキからVWに和解金を支払うことで完全決着したということです。

もう一つのトピックは、昨年2020年の2月10日、トヨタから新型「ヤリス」が発売されたことです。

2010年発売3代目ヴィッツ
2010年発売3代目ヴィッツ
2020年に登場したヤリス
2020年に登場したヤリス

ヤリスは、元々海外向けに「ヴィッツ」が名乗っていた車名ですが、ヴィッツの4代目モデルチェンを機にヤリスに統一されました。

ヴィッツは1999年の発売以来、コンパクトカーの主役としてロングランヒットを続けてきました。新型ヤリスはさらに「上質な乗り心地」と「最新の安全・安心技術」を備えたコンパクトカーとして登場しました。

2020年発売新型ヤリスクロス
ヤリスのバリエーションであるヤリスクロス

コンパクトカー専用TNGAプラットフォームで高い剛性と軽量化を達成。パワートレインは、1.0Lエンジンと1.5Lの新型「ダイナミックフォース」エンジン、次世代ハイブリッドの3種を用意して、ハイブリッドの燃費は何とクラス世界トップレベルの36.0km/L(WLTCモード)を実現しています。さらに、「トヨタ・セイフティ・センス」など運転支援システムを搭載し、トヨタの最新技術を集結させたコンパクトカーです。

2020年新型フィット
2020年新型フィット

そんなヤリスの1年目の人気は圧倒的、2020年の販売台数ランキングは登録車で堂々の1位です。同時期に登場したライバルのホンダ新型「フィット」を、今のところは販売台数で大きく上回っています。巷では、どっちがよいか、どっちが好みかが議論を呼んでおり、真価が問われる今後の熱い戦いが楽しみです。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

(Mr.ソラン)

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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