インパネに縦型タブレットのようなディスプレイを配置し、快適なシートを備えた新型メルセデス・ベンツ Sクラス

■ショーファードリブン向けの「リヤシート コンフォートパッケージ」を設定

8年ぶりにフルモデルチェンジを受けたメルセデス・ベンツSクラスは、先進的なインテリアも見逃せないポイントです。

歴代Sクラスは、徹底した遮音対策が行われてきましたが、新型Sクラスではさらなる静かさを追求するべく、ボディシェルの一部に遮音発泡材を採用。これにより、Cピラーを通した音の伝達など、ボディ構造内の遮音性能が大幅に改善されたそうです。また、ファイアウォール遮音材をAピラーの側面やフロア部まで延長しました。

メルセデス・ベンツSクラス
新型Sクラスのインテリア

目を惹くのは、センターコンソール上部に位置する12.8インチの「有機ELメディアディスプレイ」で、センターコンソールのブラックパネルからシームレスに繋がる縦型ディスプレイが採用されています。同ディスプレイに多くの機能を集約することでハードスイッチ類を減らし、シンプルに仕上げられています。

インパネを覆うウッドトリムは大幅に面積を広げられ、高級感を演出。さらに、ドアパネルまで回り込むデザインとすることで、一体的で包まれているような空間設計になっています。

メルセデス・ベンツSクラス
12.8インチの「有機ELメディアディスプレイ」を用意

ウッドトリムは、標準仕様が落ち着きのある温かみを感じさせる「ブラウンウォールナットウッドトリム」になり、AMGラインを選ぶと、「ハイグロス・スレート ポプラウッドトリム」が備わります。

センターコンソール、ドアパネル、オーバーヘッドコンソール、そしてステアリングにはブラックパネルのスイッチ類が用意されているのも特徴です。これは、シンプルなデザイン性に加えて、必要に応じて点灯したり、触覚フィードバックをしたりするなど、使い勝手も考慮されています。

また、ステアリングホイールは、メルセデスの最新世代を採用。エアバッグを内蔵しながらとてもコンパクトに仕上げられた中央部と、ブラックパネルとシルバーのエッジで縁取られています。これは、ユリの花からインスピレーションを得たデザインだそう。

シンプルでありながらラグジュアリーさを演出し、Sクラスならではのウッドステアリング(標準ボディにオプション装備、ロングボディに標準装備)はさらにゴージャスなムードを漂わせています。

メルセデス・ベンツSクラス
新型Sクラスのステアリングホイールとメーターパネル

インパネは、速度計などの表示が立体的に見える「3Dコックピットディスプレイ」が採用されています(全車にオプション)。内蔵されるドライバー側を向いた2つのカメラによって、ドライバーの左右それぞれの視線を追跡する技術を採用。これにより、特殊なメガネを使用せずにドライバーに3D映像を見せることが可能になっています。

ドライバーの視線が動くと、この視線追跡技術によりディスプレイに映る映像を瞬時に連続的に変化させることで、常に3D表示を維持することが可能です。

コックピットディスプレイ、有機ELメディアディスプレイの表示デザインは、4つの 表示スタイル(ジェントル、スポーティ、エクスクルーシブ、クラシック)と3つのモード (ナビゲーション、アシスト、サービス)の中から選択することでカスタマイズが可能です。

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「アンビエントライト」も大幅に改良されている

また、ラグジュアリーモデルに欠かせない「アンビエントライト」も大幅に改良されています。

先代よりもLED光源の数は40個から標準ボディで247個、ロングボディで263個になり、1平方メートルあたり最大200カンデラと、先代の10倍の明るさになったそう。周囲の明るさに応じて日中モードと夜間モードが自動で切り替わるだけでなく、手動でも20段階で調整することができます。64色から選択可能で、流れるような光の効果や、光の帯内部での緩やかな変化を生み出すそう。さらに、単色の発光に加え、色の連続変化が可能になっています。

また、乗車時には、乗員を迎え入れる演出も用意されているほか、エアコンの温度設定に連動して、青や赤に点灯するそう。音声入力を行っているシートをハイライトしたり、停車時にドアを開けようとした際に、危険がある場合に警告で赤く点灯するなど、機能性も向上(標準ボディにオプション装備、ロングボディに標準装備)。

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新型Sクラスのフロントシート

シートは人間工学に基づき、心地よく、疲れにくいようにデザインされています。前席が標準ボディにオプション装備、ロングボディに標準装備になり、後席は「S 500 4MATIC」とロングボディにオプションされる「エナジャイジング コンフォート」が機能面での注目装備になります。こちらには、各種ヒーターや「パフューム アトマイザー」、シート設定、照明、音楽などのシステムが統合的にコントロールされ、 快適性が引き上げられています。

「リフレッシュ」や「トレーニング」など、5つのプログラムから選択することができます。また、シートの座面と背もたれのわずかな動きにより、着座姿勢の変更をサポートする「エナジャイジングシートキネティクス」も備わります。

メルセデス・ベンツSクラス
「S 500 4MATIC long」のリヤシート

VIPのニーズも満たす新型Sクラスのリヤシートは、さら快適な空間になったそう。今回、新たに左右席に、ヒーター機能付きの調整可能な追加ヘッドレストクッションが採用されています。これは、内蔵の膜ヒーターを使って、乗員の頭や首を気持ちよく温めるもので、ヒーター機能はシートヒーターを介して起動します。

「S 400 d 4MATIC ロング」と「S 500 4MATIC ロング」にオプション設定される「リヤシート コンフォートパッケージ」をチョイスすると、助手席をショーファーポジションに電動で移動できます。さらに、助手席側後席に最大43.5度リクライニングが可能なフットレスト付き「エグゼクティブリヤシート」も用意。大型化されたフットレストは、位置調整範囲が10mm拡大し、レッグレストの調整範囲が先代よりも約50mm拡大されています。

また、後席左右とリヤウィンドウの電動 ブラインド、リヤエンターテインメントシステムももちろん装備されます。こうした快適な座り心地に加えて、高い紫外線カット機能を持ったグリーンティンテッド断熱ガラスをフロントと前席左右に、プライバシーガラスがリヤ左右2枚、リヤウインドウの計5枚に標準装備されています。また、フロントウィンドウスクリーンは、遮音膜を挟み込んだ合わせ安全ガラスを用意。

メルセデス・ベンツSクラス
「S 500 4MATIC long」のリヤシート

さらに、遮音効果や赤外線を反射する性質を持つ全面合わせガラスを設定(S 400 d にオプション装備、その他モデルに標準装備 )され、より快適な車内空間を確保できます。

なお、新型Sクラスの価格は、3.0Lの直列6気筒ディーゼルターボを積む「S 400d 4MATIC」が1293万円、同ディーゼルエンジン搭載車の「S 400 d 4MATIC ロング」が1678万円。3.0Lの直列6気筒ガソリンターボを積む「S 500 4MATIC(ISG搭載モデル)」が1375万円、同ガソリンエンジン車の「S 500 4MATIC ロング(ISG搭載モデル)」が1724万円。

導入記念モデルで3.0L直列6気筒ガソリンターボを搭載する「S 500 4MATIC ロングファーストエディション(ISG搭載モデル)」が1938万円。「S 500 4MATIC ロングファーストエディション<AMGライン> (ISG搭載モデル)」が2040万円です。

(塚田 勝弘)

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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