SUVタイプの新型「Audi e-tron」が発売開始。「Audi e-tron Sportback」とともにバッテリー容量71kWhのグレード「50」を設定

■「Audi e-tron 50」の価格は933万円〜

2020年9月に日本市場に初めて投入されたアウディのEVである「Audi e-tron Sportback」は、SUVとクーペを融合させたようなクロスオーバースタイルモデルでもあります。2021年1月13日、アウディ ジャパンは「Audi e-tron Sportback」に、バッテリー容量71kWhのグレード「50」を追加すると共に、「Audi e-tron」を発表しています。

Audi e-tron
アウディのEV第2弾となる「Audi e-tron」が発表、発売された

よりSUVらしいフォルムを持つ「Audi e-tron」は、荷室容量を重視したSUVらしいルーフラインを描き、全長4.9mの余裕あるボディサイズを活かしたユーティリティ性の高さが特徴。荷室容量は、Sportbackの616Lに対して660Lと、44L増えています(VDA法による計測)。

高い剛性と高度な熱管理が技術的特徴のe-tronのバッテリーモジュールは「55」と「50」とで基本構造は同じであるものの、「55」ではセルモジュールを一部、二階建て構造にすることで95kWhの大容量を達成していました。昨年の導入時に設定された「Audi e-tron Sportback 55 quattro」は、この95kWhの大容量バッテリーが搭載され、300kWの最高出力、664Nmの最大トルクを発生するグレードでした。

Audi e-tron Sportback
クーペクロスオーバーSUVの「Audi e-tron Sportback」

今回、追加された「e-tron 50 quattro」と「e-tron Sportback 50 quattro」の電池容量は71kWhで、システム出力は230kW/540Nm、満充電での走行距離は316km(WLTCでの計測)となっています。

車両重量は「e-tron Sportback 55 quattro 1st edition」の2560kgに対して、追加された「e-tron 50 quattro」は2400kgに抑えられていて、150kg以上軽くなっています。0-100km/h加速は6.8秒で到達し、この大型SUVをスムーズに走らせることができるそう。

装備では、「アダプティブ エアサスペンション」が全車標準化され、快適かつスポーティな走りが可能。先進的な「バーチャルエクステリアミラー」も「55」と同様にオプション設定されます。

追加された「e-tron 50」には、「base」「advanced」「S line」の3グレードが用意され、「e-tron Sportback 50」は「S line」のみとなります。

Audi e-tron
充電は3kWhと8kWhの普通充電、急速充電(CHAdeMO)に対応。30分で航続可能距離約117kmまで充電ができる
(Audi e-tron Sportback 55 quattro 1st editionの数値)

日常ユースの大部分をカバーする316km(50 Sportbackは318km)のレンジを確保する一方で、Audi e-tronならではの高い快適性、走行性能と充電環境を提供しながら「55」よりも価格が抑えられています。

「Audi e-tron 50 quattro」の価格は933万円。「Audi e-tron 50 quattro advanced」は1069万円。「Audi e-tron 50 quattro S line」は1108万円。「Audi e-tron Sportback 50 quattro S line」は1143万円です。

「Audi e-tron 50」には約30万円相当の減税メリットがあるほか、CEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金)の対象になり、e-tronが23.2万円、e-tron Sportback 50が23万6000円となっています。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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