トヨタ・ヤリスクロスのスタイリッシュな内・外装をチェック。SUVらしい力強さはどこから伝わるのか?【新車】

■ヤリスクロスの外観デザインテーマは「ENERGETIC SMART」

トヨタ ヤリスクロス
ヤリスクロスのフロントビュー

都会的でスタイリッシュなエクステリアが目を惹くトヨタ・ヤリスクロスは、最低地上高をライズの185mmよりも低い170mmとしています。メインで使われるのは街中などで、ガソリン車にFFと4WD、ハイブリッドにFFと4WDの「E-Four」が設定されていますから、雪道や整備された林道程度であればロードクリアランスに不足はないはず。

エクステリアのテーマは、「Robust & Minimalist」で、ロバストは「逞しさ、強健さ」を、ミニマリストは「最小限」をそれぞれ意味します。

さらに、デザインのキーワードとしてエネルギッシュ(活気に満ちた)、スマートを意味する「ENERGETIC SMART」が掲げられ、アクティブで洗練されたバランスのいいスタイリングを追求したそう。フロント中央から、ロア、フェンダーからなる立体構成により精悍な印象を与えるフロントビューが目を惹きます。

トヨタ ヤリスクロス
トヨタ・ヤリスクロスのリヤビュー

加えて、フロントからリヤコンビネーションランプまで高い位置で一気に通り抜ける水平基調の軸により、SUVらしい力強いサイドビューを構築。特徴的なキャラクターラインが力強さとユーティリティ性の高さを印象づけています。

一方のリヤビューは、スクエアな中央部と大開口リヤゲートが機能性の高さを感じさせます。大きく張り出したフェンダーは、フロントと同様に力強さが演出されています。

用意されるボディカラーは、ボディなどを豊かに強調する「ブラスゴールドメタリック」、従来色よりも立体感が強調されたという「シルバーメタリック」の新色をはじめとした8色展開となっています。さらに、アクティブな印象を際立たせる2トーンカラーも、7タイプ用意されています。

トヨタ ヤリスクロス
ヤリスクロスのボディカラー

インパネは、上段と下段を階段状にしたような造形で、ヤリスと近いイメージ。センターコンソールからディスプレイオーディオ(DA)にかけての縦方向の流れを強調することで、SUVらしい力強さが演出されています。上部には「スラッシュ成形」によるソフトパッドが使われているほか、温かみのある新素材フェルトをドアトリムの広い範囲に採用するなど、上質で心地いいキャビンを実現したそう。

さらに、視認性に優れたTFTカラー液晶マルチインフォメーションディスプレイ、メーター、ディスプレイオーディオの上方配置やヘッドアップディスプレイの採用により、ドライバーの視線移動を最小限に抑えています。

Bセグメント級SUVは、Aセグメントほどではないにしてもボディサイズの制約が大きいこともあり、躍動感あふれるエクステリアの演出は難しい傾向があります。新型ヤリスクロスは、スタイリッシュで存在感を抱かせるエクステリア、スマートなインテリアに仕上げられているようです。

かつてのイストは、初代も2代目もハッチバック派生型であることを印象づけるスタイリングでしたが、ヤリスを名乗るのはインパネの造形などから伝わってくるものの、より明確な差別化が図られ、SUVらしさが増していると言えるでしょう。

(塚田勝弘)

■トヨタ・ヤリスクロス ハイブリッドZ E-Four 主要諸元(2020年4月23日発表・8月31日日本 発売)
●全長×全幅×全高:4180×1765×1590mm ●ホイールベース:2560mm ●トレッド 前/後:1515/1510mm ●最低地上高:170mm ●車両重量:1270kg ●乗車定員:5名 ●最小回転半径:5.3m ●エンジン型式:M15A-FXE(水冷直列3気筒DOHC) ●総排気量:1490cc ●最高出力:91ps/5500rpm ●最大トルク:12.2kgm/3800~4800rpm ●燃料供給装置:EFI(電子制御燃料噴射) ●燃料タンク容量:36L(無鉛レギュラー) ●燃料消費率 WLTCモード:26.0km/L(市街地モード:26.4km/L 郊外モード:27.2km/L 高速道路モード:25.1km/L) ●フロントモーター:1NM ●フロントモーター最高出力:80ps ●フロントモーター最大トルク:14.4kgm ●リヤモーター:1MM ●リヤモーター最高出力:5.3ps ●リヤモーター最大トルク:5.3kgm ●サスペンション 前/後:ストラット式/2リンク・ダブルウィッシュボーン式 ●ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク式/ディスク式 ●タイヤ:215/50R18 ●車両本体価格(消費税込み):281万5000円

■バリエーション&価格(消費税込み)
●ガソリン車 ※()内は4WD車
・X Bパッケージ 179万8000円(202万9000円)
・X 189万6000円(212万7000円)
・G 202万0000円(225万1000円)
・Z 221万0000円(244万1000円)

●ハイブリッド車 ※()内はE-Four(4WD)車
・HYBRID X 228万4000円(251万5000円)
・HYBRID G 239万4000円(262万5000円)
・HYBRID Z 258万4000円(281万5000円)

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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