画面に触れずにナビなどの操作が可能。ジャガー・ランドローバーが非接触式の「Predictive Touch」を共同開発

■コロナ禍の新しいユーザーインターフェイス!?

新型コロナウイルスにより非接触式のユーザーインターフェイスが注目を集めています。キャッシュレスによる支払いも一例といえるでしょう。

このほど、ジャガー・ランドローバーとケンブリッジ大学は、細菌やウイルスの拡散防止に役立ち、ドライバーのわき見運転防止にもなる新たな非接触式のタッチスクリーン技術を開発したと明らかにしました。

ジャガー・ランドローバー Predictive Touch
ジャガー・ランドローバーとケンブリッジ大学が開発した非接触式の「Predictive Touch」

BMWやパイオニアなどは、手を近づけるだけでナビや音量設定などの一部操作が可能なユーザーインターフェイスをすでに採用しています。また、メルセデス・ベンツ日本の「MBUX」に代表される音声操作コントロールの進化も着実に進んでいます。

特許技術の「Predictive Touch(予測タッチ)」は、人工知能(AI)やセンサーを活用してユーザーが意図するタッチスクリーン上のターゲットを予測し、GPSナビゲーションや温度管理、エンターテインメントの設定などが、ボタンに触れることなく操作できるそう。

●ドライバーがタッチスクリーンを操作する手間や時間を最大50%削減

同システムは、より安全で健康的な社会、よりクリーンな環境を目指すジャガー・ランドローバーが掲げるミッションの「Destination Zero」の一環として、ケンブリッジ大学のエンジニアにより開発されたそうです。

各国のロックダウン(都市封鎖)が解除された後の「ニューノーマル」、日本では「新しい生活様式」と呼ばれていますが、これまで以上に安全でクリーンなモビリティに重点が置かれ、パーソナルスペースや衛生習慣が重視されるようになっています。

すでにジャガー・ランドローバーの車両には、ドライバー・コンディション・モニターやエンジンノイズを消すための機能、目に見えない微粒子やアレルギー物質を除去するPM2.5フィルター付きイオン空気洗浄テクノロジーなど、車内の快適性を高めるためのさまざまな機能を用意。

「Predictive Touch」は、実証実験の結果、細菌やウイルスの拡散を抑制すると同時に、ドライバーがタッチスクリーンを操作する手間や時間を最大50%削減できるようになったそうです。

安全性への期待も高まります。路面に凹凸がある場合や路面状況が悪いシーンでは、車体の揺れによりタッチスクリーン上での操作が困難になることがあります。従来のタッチ式ディスプレイは、操作のために画面を注視するなど、事故に直結する可能性があります。

このソフトウェアベースの「Predictive Touch」は、すでに高い精度に達しているそうで、機械学習アルゴリズムをサポートする正確なセンサーデータを取得できれば、既存のタッチスクリーンや会話型ディスプレイにシームレスに統合することが可能としています。

進化する車載ユーザーインターフェイス。決定打となるような、圧倒的な使い勝手を実現する操作系はまだ出ていないのが現実でしょうが、こうした非接触式のタッチスクリーン・音声操作の組み合わせなどが今後さらに増えてくるはずです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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