「日本では買えない3列シートSUV」トヨタ・ハイランダーに試乗。日本では味わえない乗り味とは?

■3.5L V6の豪快さ、最近の日本向けトヨタ車にはない乗り味

新型トヨタ・ハリアーのプレス向け試乗会には、RAV4(PHV)、ハリアーと同じTNGA(GA-K)プラットフォームを使う北米向けのHighlander(ハイランダー)が急遽ナンバー付で試乗車として用意されていました。GA-Kプラットフォームを使った3モデル(SUV)の乗り比べが可能という配慮だと思われます。

2019年の米ニューヨーク国際オートショーでワールドプレミアされた同SUVは、ガソリン仕様が2019年12月、ハイブリッドは2020年2月から発売されています。

トヨタ ハイランダー
トヨタ・ハイランダーの走り

もちろん左ハンドルで、3列シートSUVのハイランダーは、全長4950×全幅1930×全高1730mmで、全長を先代よりも60mmストレッチしたことで、2列目の後席はとくに広く感じられます。

日本でも初代クルーガーは発売されていて、その後ヴァンガードにバトンを引き継ぐ形になりました。日本の初代クルーガーは、全長4685〜4690×全幅1825×全高1685〜1720mmというサイズで、ハリアーよりもひと回り大きいSUVでした。初代から現行の4代目までの間に、ほかのモデルと同様にサイズアップが図られたことになります。

トヨタ ハイランダー
トヨタ・ハイランダーのインパネ

2020年モデルのハイランダーには、D-4Sの3.5L V6ガソリンエンジン、2.5L直列4気筒ガソリンのハイブリッドが設定されています。試乗車は、ポート噴射と直噴を組み合わせた「D4-S」のガソリンエンジン。

最高出力295PS/6600rpm・最大トルク263lb.-ft.(356.5Nm)/4400rpmで、ガソリンは87オクタン価以上を指定しています。組み合わされるトランスミッションは8AT。

1列目と2列目は、ルーミーな空間で、足元、頭上共に十分な余裕があります。高めのアイポイントにより前方の視界も良好ですが、運転席からはダッシュボードの上辺が高く、この巨体の取り回しには気を使います。

3列目は、2列目のスライド位置によるものの、いわゆる体育座りのような姿勢になります。身長171cmの筆者だと、足元、頭上まわり共に狭く、短時間用、緊急用という広さ。

トヨタ ハイランダー
トヨタ・ハイランダーの1列目シート

走りは同じGA-Kプラットフォームを使う、ハリアー、RAV4とはまったく異なった味付けで、いかにもアメリカンSUVらしいゆったりした乗り心地が印象的。最近のトヨタ車の味付けでは体感できないもので、とにかく足がゆったりと動きます。

トヨタ ハイランダー
ハイランダーの3列シート

2tに迫る巨体ということもあって、乗り味は重厚そのもの。また、コーナリングマナーもこうした巨体と重量感にある動きで、俊敏なハリアーとはまったく異なります。

トヨタ ハイランダー
3.5L V6エンジン

首都高速では、やや大きめのロールを許しながらもコーナーをクリア。GA-Kプラットフォームの美点であるボディ剛性感の高さも美点で、左ハンドルで大きめのボディサイズということもあり、慣れが必要ではあるものの、ロングドライブでもとてもドライブできそう。

また、3.5L V6ガソリンエンジンのパワーフィールも素晴らしい!! の一言で、2t級のボディサイズをものともせずに加速させていきます。低速域からの迫力ある加速、中高速域のパンチ力もまさしく必要十分。

トヨタ ハイランダー
3列目、2列目はフラットに前倒しできる

日本では買えないハイランダーではありますが、導入されれば一定のニーズを満たしそうで、ハリアー、RAV4との住み分けも容易にできそうです。日本には、ランクルもプラドもありますが、それでも結構な人気を集めそうな仕上がりになっています。

(文/塚田勝弘 写真/井上 誠)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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