「3密」なしで温泉旅行!? クルマやキャンピングカーでホテル駐車場に車中泊ができる新サービス

■かんぽの宿に車中泊可能な施設「くるまパーク」開設

新型コロナウィルス感染症の対策による外出自粛などは、徐々に緩和の方向に向かってはいます。一方で政府や多くの都道府県では、県や地域をまたぐ移動については未だに自粛を要請しており、旅行などはまだまだ気軽に行けない状況です。

そんな中、日本郵政が運営する温泉ホテル「かんぽの宿」では、近場で3密を回避しながら新型コロナウイルス感染リスクが少ない自然の中で余暇を過ごせる新サービスを展開。

温泉ホテルの駐車場を利用し、クルマやキャンピングカーで安心して車中泊や温泉が楽しめる「くるまパーク」を6月19日に9施設で開業します。

コロナ対策の車中泊サービス
温泉ホテルの駐車場を利用するため入浴施設も満喫できる

●車中泊スポットで新たな旅を提案

この新サービスは、一般社団法人日本カーツーリズム推進協会(JCTA)と日本郵政が共同で行うもの。

JCTA側では、今まで展開してきたクルマで旅をする際に車中泊ができる「カーツーリズムのスポット」を、3密を回避した旅の方法として全国に広げる手段として、「かんぽの宿」と提携すると発表しています。

そしてこのコラボの第1弾としてオープンするのが、全国33か所にある温泉ホテル「かんぽの宿」のうち、9施設を利用した「くるまパーク」。宿泊はホテルの駐車場に自分のクルマやキャンピングカーを駐めて行い、ホテルにある温泉やレストラン、売店やトイレなどを利用できるというものです。

コロナ対策の車中泊サービス
宿泊は、ホテルの駐車場に自分のクルマやキャンピングカーを駐めて行う

今回オープンする「くるまパーク」は、

寄居(埼玉県)、石和(山梨県)、恵那(岐阜県)、鳥羽(三重県)、観音寺(香川県)、淡路島(兵庫県)、光(山口県)、阿蘇(熊本県)、日田(大分県)

の各かんぽの宿。

各施設で、感染リスクを抑制するクルマ移動、開放的な屋外スペースでの滞在、温泉入浴による健康増進、新鮮な地元食材によるセットメニューやテイクアウトでの料理の提供などを通し、地域と密着した新しい旅のスタイルを提唱するといいます。

コロナ対策の車中泊サービス
地元で採れた新鮮な食材を使った料理を楽しめるのも魅力

なお、これら施設はキャンピングカーの業界団体の日本RV協会(JRVA)が運営する「くるま旅クラブ」が認定する車中泊システム「湯YOUパーク」のパートナー施設となるため、利用にはくるま旅クラブの会員となることが必要。

すでに、6月11日よりインターネット上で予約決済可能な車中泊プラットフォーム「カーステイ」(運営会社Carstay)から先行予約が開始されています。また、かんぽの宿の公式サイト内の「くるまパーク」からも予約が可能です。

ちなみに各宿では、施設の利用に関して、様々な感染予防策もとるとのこと。

館内主要箇所に消毒液を設置、利用者の間隔を空けるため、ロビーやレストランなどは一部席を利用制限、レストランでの料理は配膳回数や食器への接触回数を減らす方法で提供するといったことが行われます。

コロナ対策の車中泊サービス
開放的な露天風呂で、自粛疲れやストレスを解消!

利用料金は1回あたり2000円/台、利用時間は10:00〜翌10:00(24時間)。まずは、施設がある県内の旅行者向けサービスとして展開されます。

コロナ対策を考慮した新しい車中泊サービスがどう広がっていくのか、今後に注目です。

(文:平塚直樹/写真:JCTA)

【関連リンク】

かんぽの宿 公式サイト内「くるまパーク」
https://www.kanponoyado.japanpost.jp/special/carpark/

「カーステイ」公式サイト
https://carstay.jp/ja

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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