静かすぎてスゴさがわかりづらい、EVドラッグスターの最速記録【動画】

■ドラッグコースで320km/h到達!

アメリカではドラッグレースというのは非常に人気があります。

直線を1/4マイル(約400m)全開走行するだけなので、サーキットで行われるレースなどと比べると、非常にシンプルで単純といえば単純なんですが、あんがい見ていても楽しめるものです。

ストリートカーならストリートカーなりに、さっと並んで走ることができるので、一般のクルマ好きにも人気みたいです。400mも全開加速をすることなんて、高速道路の入口でさえそうそうないでしょう? けっこう気持ちいいらしいですよ。

終速201.07マイル
今回の記録。下の段の数字が終速のようです。201.07マイル。時速に直すと323.59km/hです。

で、市販車でいえばEVはけっこうドラッグレースが得意なんですよね。テスラなんかは、名だたるスポーツカーを打ち負かしています。

そして、ドラッグレース専用マシンのジャンルでも、じつはEVがしのぎを削っていたようです。それは、“初の200MPHオーバー”を目指す、というもの。

200MPH(時速200マイル)というのは、キロに直すと321.87km/hです。1/4マイルの終速で、時速320キロ出してしまうというのです!

モーターを積んだドラッグスター
運転席の後ろに搭載されているのは、モーター? 電池?

これまでの記録は“ビッグダディ”Don Garlits氏のマシンが昨年記録した189MPHだったみたいですが、まだ200MPHには到達していませんでした。

しかし、レーサーであるSteve Huff氏が、アリゾナ州ツーソンのドラッグコースでついにその記録を叩き出したようです。EVのドラッグスターで、最速記録を出すことを目指して製作したマシンで記録を達成したのです。

スタート前
電気ドラッグスターのスタート前は無音です。ドライバーがくしゃみをしたら、たぶん聞こえます。

なんといっても400mで320km/h出てしまうんですから、とてつもない速さです(エンジンカーのドラッグマシンはもっと速いですが)。

でもね。静かなんですよ。ものすごく静か。で、静かだと速いのかどうか、よくわからないんですね。加速感には音も重要なのだということがよくわかりました。

それでは本編をどうぞ。

4:19くらいから出てくるオレンジ色のTシャツの人物がSteve Huff氏のようです。すごく喜んでますね。これまでの最速記録を持っていたDon Garlits氏は、Steve Huff氏の若いころのあこがれであり、現在はライバルだったそうです。

ちなみに、このタイムアタックはなんと深夜に行われたようです。これだけ静かだったら、何時にやろうが迷惑にはならないのかもしれませんね。

(まめ蔵)

この記事の著者

まめ蔵 近影

まめ蔵

東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、水泳、サッカー観戦、バイク。
好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、原付二種バイク、シティサイクル、一輪車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。
続きを見る
閉じる