1050万円の「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」が日本向け10台限定で登場【新車】

■アートのよき理解者・支援者であるBMWの最新作

FRによる自在な回頭性、パワフルな走りなどが魅力のBMW M2クーペは、かつての2代目、3代目あたりのM3を彷彿とさせるサイズ感も人気の理由といえるでしょう。

BMW M2
「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」のエクステリア

BMWは、サーキット志向である高性能バージョンの「BMW M2 Competition」をベースに、世界的に著名な現代グラフィック・アーティストであるFUTURA 2000がコラボレーションした限定車「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000(エム・ツー・エディション・デザインド・バイ・フューチュラ・ニセン)」を2020年4月23日に発売しました。

同モデルは世界限定500台で、日本は10台限定になります。

BMW i3
「瀬戸内国際芸術祭」とBMW i3

BMWは、日本では世界最大級規模を誇る「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」、世界中から観光客が集う「瀬戸内国際芸術祭」などにこれまで協賛するなど、アートへのサポートで知られています。

ほかに、BMW M1アートカーなどのアートカーなども披露していて、今回の限定車「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」もBMWらしいコラボといえそう。

BMW M1
アンディ・ウォーホルが手がけたBMW M1のアートカー

ボディサイズは、全長4475×全幅1855×全高1410mm。3.0Lの直列6気筒ガソリンエンジンが搭載され、最高出力410PS(302kW)/6,250rpm・最大トルク550Nm/2,350-5,230rpmというアウトプット。ベースのBMW M2 Competitionは、2019年で最も売れたサーキット志向のMモデルだそう。

■ストリートでの過激なアプローチで知られるFUTURA 2000

今回コラボしたFUTURA 2000(本名:レナード・ヒルトン・マクガー /1955年、ニューヨーク生まれ)は、70年代から抽象的なグラフィティ・アートに早くから精力的に取り組み、80年代にはバスキアや、キース・へリングらとともに注目されるグラフティの先駆的存在として活躍。ストリートでの過激なアプローチで知られ、文字をベースにした抽象的な作品を発表しています。

FUTURA 2000は、ほぼ独学でそのスタイルを身に付け、熟練された色彩、同心円形状のデザイン、運動学的ダイナミックな構図が特徴だそう。また、自身のアパレル・ブランド「フューチュラ・ラボラトリーズ」を設立し、2004年3月には著名なラグジュアリー・ブランドとのコラボレーションも発表しています。

BMW M2
「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」のフロントマスク

「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」は、独特な構図と色彩で1980年代からグラフィティ・アートの先駆者として活躍してきたFUTURA 2000と、BMW M社が誇る高性能モデルが融合した1台に仕上げられています。

BMW M2
「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」のリヤビュー

ブラックをベースにしたエクステリアには、稲妻を彷彿とさせる不規則なラインが何本も走り、丸いノコギリ刃のようなFUTURA 2000ならではのデザインが散りばめられています。さらに、霧がかったようなシルバーのペイントが随所に施されることで、車両全体の凹凸を強調。高性能モデルらしい存在感と力強さが表現されています。

足元には、このエクステリアデザインと調和するジェット・ブラックの19インチ「Mライト・アロイYスポーク・スタイリング763M」が引き締めています。

BMW M2
「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」の専用アルミホイール

一方のインテリアもダッシュボードやセンターコンソールなどに、外観と同様のコンセプトで描かれたデザインが施されています。ドアシルに、限定仕様の通し番号「1/500」とFUTURA 2000のサインが描かれた特製トリムを装備。

フロントのMスポーツシートは、FUTURA 2000のデザイン・コンセプトに合わせて、ブラック/アイボリー・ホワイトの2トーンカラー(ポーラーブルー・コントラストステッチ付)のダコタレザーが用意されています。

BMW M2
「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」のインパネ

なお、限定車の「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」は、2020年2月にハリウッドのパラマウント・ピクチャーズ・スタジオで開催された芸術祭「第2回フリーズ・ロサンゼルス(Frieze Los Angeles)」で発表された「BMW M2 by FUTURA 2000」で誕生。

BMW M2
「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」

フリーズ・ロサンゼルスは、芸術祭「フリーズ・フェア」の中でも、フリーズ・ニューヨーク、フリーズ・ロンドン、フリーズ・マスターズに続き、世界的なアートの中心地となったロサンゼルスの地位を祝して、昨年、世界的な芸術祭を開幕させる場として選出されたそうです。

毎年、開催されるこの現代アート・フェアには、ロサンゼルスを拠点とするギャラリーのみならず、世界的なギャラリーが約70社出展するほか、著名なキュレーターとのコラボレーションによるトーク・ショーや音楽、芸術家によるプロジェクトなど、その土地特有のプログラムが開催されています。

BMW M2
「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」のインパネ

「BMW M2 Edition Designed by Futura 2000」の価格は1050万円。その価格も含めて、個性的な内外装のデザインも含めてどんな方がオーナーになるのか気になります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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