コスモスポーツ、レックス、フロンテクーペなど懐かしい名前がいっぱい!【佐野ニューイヤークラシックカーミーティング・マツダ/スバル/スズキ/輸入車編】

■2020年佐野ニューイヤークラシックカーミーティング

1月12日に佐野駅(栃木県)周辺で開催された旧車イベント「2020年佐野ニューイヤークラシックカーミーティング」。軽自動車から輸入車まで、バラエティ豊かな旧車の数々に来場者は目を奪われていました。そんな参加車の中から、注目マシンをピックアップしてご紹介しましょう!

●マツダ

第二次大戦前からダイハツとオート3輪車でしのぎを削ったマツダは、1957年に戦後型を発売します。1959年にエンジンを水冷化したのが、こちらのT1500です。

マツダT1500
マツダT1500

ロータリーエンジンを搭載する世界初の量産車となったのがコスモスポーツです。こちらはグリルを大きくした後期型で、見事にフルレストアされています。

マツダ・コスモスポーツ
マツダ・コスモスポーツ

コスモスポーツが生産を終了してから3年後の1975年に発売されたコスモAP。こちらは1979年にマイナーチェンジして角形ライトになった後期型です。希少車ですが2台も並びました。

マツダ・コスモAP
マツダ・コスモAP

1970年にコスモスポーツ、ファミリアに続くロータリーエンジン搭載車として発売された初代カペラです。レースでも活躍しましたが、現存しているのはごく僅かです。

マツダ・カペラ
マツダ・カペラ

排ガス規制が一段落した1978年にピュアスポーツカーとして発売されたのが、ロータリーエンジンを搭載するサバンナRX-7です。こちらは1983年に追加されたターボモデルです。

マツダ・サバンナRX-7
マツダ・サバンナRX-7

サバンナRX-7は1985年にフルチェンジして2代目FC3Sになります。こちらは89年のマイナー以降の後期型です。純正オプションでBBSホイールが選べたのもFC3Sの特徴でした。

マツダ・サバンナRX-7
マツダ・サバンナRX-7

●スバル

富士重工業が初めて発売した小型乗用車が、このスバル1000でした。1966年に発売され、水平対向4気筒エンジンを搭載する前輪駆動車です。クラスを超えた広さと静粛性を備えていました。

スバル1000
スバル1000

スバル1000は1969年にff-1、1970年にff-1 1300Gへと車名を変えて排気量を拡大しています。こちらはff-1 1300Gでフルオリジナルのまま極上レベルになっています。

スバルff-1 1300G
スバルff-1 1300G

スバル360から派生したトラックがサンバーでした。こちらは3代目に当たるトラックで1980年に新設定された4WDモデルです。しかも珍しい農協仕様の営農サンバーです。

スバル・サンバー
スバル・サンバー

スバル360はR-2、そして1972年発売のレックスへと引き継がれます。1981年の2代目でFF化され、こちらの3代目へ1986年に切り替わりました。レックスはこの後、ヴィヴィオに代わります。

スバル・レックス
スバル・レックス

●スズキ

1967年に初代のFFからRRに切り替わった2代目フロンテです。コークボトルラインと呼ばれた丸っこいスタイルが可愛らしいです。2スト3気筒エンジンを搭載しています。

スズキ・フロンテ
スズキ・フロンテ

3代目フロンテ71をベースに2ドアボディとしたフロンテクーペは360cc時代最速の軽自動車でした。ジウジアーロのデザインを手直ししたものですが、今見てもカッコいいです。

スズキ・フロンテクーペ
スズキ・フロンテクーペ

速さが魅力のフロンテクーペですが、こちらのオーナーは自分でチャンバーを作ってさらに速さを追求しているそうです。シートも別のクルマのものが付いています。

スズキ・フロンテクーペ
スズキ・フロンテクーペ

フロンテクーペが生産を終了すると、翌年の1977年に後継車となるセルボが発売されています。フロンテクーペから大幅にパワーダウンしていましたが、RRの操縦性は健在です。

スズキ・セルボ
スズキ・セルボ

こちらもセルボですが、フェンダーミラーをドアミラーに変更して、ホイールをロンシャンXR-4にしています。スポーティなモデルですのでカスタムされた姿も似合います。

スズキ・セルボ
スズキ・セルボ

同じくセルボのスポーティグレードだったCX-Gです。フロントにディスクブレーキを採用する仕様でフロンテクーペのように6連メーターを装備していました。

スズキ・セルボ
スズキ・セルボ

軽自動車に64psの出力規制が生まれるきっかけとなったアルトワークスですが、こちらは2世代目の独立車種となったモデルです。ローダウンとワイドタイヤが似合ってます。

スズキ・アルトワークス
スズキ・アルトワークス

1993年に発売されて一世を風靡したトールワゴンの元祖、ワゴンRです。こちらは95年に追加されたターボモデルで、全塗装や消耗部品の全交換をしてあるそうです。

スズキ・ワゴンR
スズキ・ワゴンR

●輸入車

イギリスのモーガンは今でも1936年発売の4/4を作り続けている老舗スポーツカーメーカーですが、こちらは黎明期に販売した3ホイーラーで、バイク用Vツインエンジンを車体前方に搭載しています。今でも新車が購入できます。

モーガン3ホイーラー
モーガン3ホイーラー

言わずと知れたミニです。BMW製の新しいモデルもいいですが、こちらの古いオリジナル・ミニの魅力は時代を超えています。初期モデルの「さざなみグリル」を装着してます。

ミニ
ミニ

ローバー時代にMG-Bのボディを復活させ、4リッターV8エンジンを搭載したMG・RV8です。1993年から95年まで生産され、オーナーは新車で購入して今まで維持されてきました。

MG・RV8
MG・RV8

ケイターハム・スーパー7もモーガン同様に今でも新車が購入できるクラシカルなスポーツカーです。どちらもスライドシート仕様の新しいモデルのようです。

ケイターハム・スーパー7
ケイターハム・スーパー7

1970年代のアメリカ車らしく、堂々たるサイズのオールズモビル98です。7.5リッターのV8エンジンを搭載していますので、日本では自動車税がとんでもない金額になります。

オールズモビル98
オールズモビル98

2代目マスタングのハイパワーモデル、マッハ1です。日本にも1973年に栃木県警の高速パトカーとして配備されていました。古典的なロングノーズデザインを採用していました。

フォード・マスタングマッハ1
フォード・マスタングマッハ1

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の劇中車でお馴染みのデロリアンDMC-12です。無塗装のステンレスボディや特徴的なデザインのアルミホイールなど、オリジナルを維持しています。

デロリアンDMC-12
デロリアンDMC-12

ミニ同様に今も新車でリバイバルされているフィアット500ですが、こちらはオリジナルの最終型500Rです。1977年まで生産されたので、500の中でも残存率が高いモデルです。

フィアット500R
フィアット500R

1984年に発表され、80年代を通してフェラーリのフラッグシップモデルだった12気筒モデルのテスタロッサです。赤いカムカバーが車名の由来で、アメリカTVドラマ『マイアミ・バイス』でお馴染みです。

フェラーリ・テスタロッサ
フェラーリ・テスタロッサ

ドイツ車は少数派で80年代のMB500SLやBMW・M3、VWゴルフなどが参加していました。少し離れた会場にVWタイプ2の荷室にミニカーを並べている参加者もいました。

フォルクスワーゲン・タイプ2
フォルクスワーゲン・タイプ2

●番外

妙に小さなスーパー7と思ってよく見ると、80年代に愛知県のF1クリエイトというメーカーから発売された50ccエンジンのミニカー、クラブマン07でした。

クラブマン07
クラブマン07

エンジンは助手席側にポツンと配置されたスーパーカブ用の遠心クラッチ仕様です。夏場はオーバーヒートするため、オーナーは水を噴射する装置を自作して乗り切っています。

クラブマン07
クラブマン07

(文と写真:増田満)

【関連記事】
令和2年のミーティングは佐野駅前からはじまった!【佐野ニューイヤークラシックカーミーティング】
https://clicccar.com/2020/01/18/948552/

2000GTからステップバンまで! 記憶に残る名車が勢揃い【佐野ニューイヤークラシックカーミーティング・トヨタ/ホンダ/いすゞ編】
https://clicccar.com/2020/01/19/948887/

走るシーラカンスが登場! スカイラインGT-Rも人気の的【佐野ニューイヤークラシックカーミーティング・日産/三菱編】
https://clicccar.com/2020/01/20/948924/

この記事の著者

増田満 近影

増田満

複数の自動車雑誌編集部を転々とした末、ノスタルジックヒーロー編集部で落ち着き旧車の世界にどっぷり浸かる。青春時代を過ごした1980年代への郷愁から80年代車専門誌も立ち上げ、ノスヒロは編集長まで務めたものの会社に馴染めず独立。
国産旧型車や古いバイクなどの情報を、雑誌やインターネットを通じて発信している。仕事だけでなく趣味でも古い車とバイクに触れる毎日で、車庫に籠り部品を磨いたり組み直していることに至福を感じている。
続きを見る
閉じる