ホンダアクセスの「2シーター」N-WGNは、どこでも青空カフェが楽しめる最高のデートカー【東京オートサロン2020】

■ラゲッジフロアが低いN-WGNの特徴を活かして、ソファーに早変わりするというアイデアを実現

社員の考えたアイデアを具現化したコンセプトカーを東京オートサロンに展示するのがお馴染みとなったホンダアクセス。2020年の東京オートサロンにも、そうしたコンセプトカーを展示しています。

ここで紹介する「N-WGN ROAD SIDE concept」も、そうして生まれた一台です。

アピアランスチューンも施されていますが、このコンセプトカーで注目なのはラゲッジスペースの使い方。なんとリアシートを取り外す、ラゲッジに至るまで改造されています。

そのテーマは「ダイナー」。ラゲッジに積んである木製ボックスを取り出して展開すると一人用のソファーに変身。ラゲッジ部分にもシートが格納されています。

N-WGN ROAD SIDE concept
N-WGN ROAD SIDE conceptのリアスペース。二人分の椅子とテーブルに変身する

さらに軽食やティーセットを積んでいますから、カウンター付きのサイドボードにお茶や軽食を置いておくこともできます。景色がいいな、と思ったらどこでも気軽にクルマを停めて、二人で”青空カフェ”と洒落込むことができるというわけです。

こうしたアイデアが実現したのはN-WGNならでは。リアデッキから足を出してゆったり座れるのは、N-WGNの2段ラゲッジスペースのフロアが低く作ってあるからで、そうした素材のよさを活かしたアイデアの実現です。こうしてラゲッジスペースを改造したことで、2シーター仕様となっています。

ターゲットとしてイメージしているのは、年齢を問わずカップルで、フロントシートやインパネも同じようなイメージで統一することで気分よく移動することを狙っています。

N-WGN ROAD SIDE concept
コクピットも「ダイナー」をテーマにカスタマイズ

ボディカラーからして雰囲気重視のアピアランスチューンと思いきや、じつはホンダアクセスが得意とする「実効空力」を意識してデザインされたもの。

実際に風洞を通したりはしていないということですが、経験を活かして空力によってハンドリングを向上させることを考えた形状といいます。とくにリアバンパーの処理などはよく見るとスポーティで、そうした狙いが感じられるところです。フロントも同様で、サイドに風を流すような形状が見て取れます。

また、下部をブラックアウトしたことでボディを薄く見せているのも、このカスタマイズのポイント。お洒落なカフェ空間に目を奪われていまいますが、エアロチューンについても見逃せない一台なのでした。

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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