往年の名車がリバティウォークの手で復活。LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE【東京オートサロン2020】

■ベースはER34スカイライン。エンジンはなんとL型を搭載

トヨタのGRヤリスの登場で盛り上がりを見せる東京オートサロン2020の東ホール。そのトヨタブースの近くでブースを展開していたリバティウォークには、スーパーシルエットで活躍したあのマシンを思わせるスカイラインが展示されていました。

LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE 前7/3
パッと見た瞬間にトミカスカイラインと見間違えてしまうような仕上がり
LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE 後ろ7/3
後ろ姿もシルエットフォーミュラを思い起こさせる大きなウイングを装着

「LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE」と名付けられたマシンは、どこからみても1980年に活躍したシルエットフォーミュラのマシン「トミカスカイライン」なのでした。しかし、じっくりみてみると、これがけっこう異なるモデル。トミカスカイラインはR30時代のスカイラインでしたが、このモデルはR34をベースとしているのです。

ブラック&レッドのカラーリングがトミカスカイラインを思わせるだけではなく、細部にわたってシルエットフォーミュラらしいエアロパーツを満載し、そのスタイリングを仕上げてるのです。これは単純にエアロパーツを取り付けるという作業ではなく「この形状のボンネットをつけるためにボディを改造しなくてはならない」というような作業が介在。リバティウォークが普段以来する工場では作業がしきれず、専門の工場での作業となっているというのです。

ボディ改造を伴うため、パーツ単体での販売はなし、コンプリートカーのみが販売予定とのことでした。

LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE フェンダー
シルエットフォーミュラ時代のエアロパーツは直線が基本だ

そして、さらにびっくりさせられたのが搭載されたエンジンです。R34スカイラインはRB型のエンジンを搭載しますが、この「LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE」はL型エンジンが搭載されていました。物理的に搭載可能なエンジンであれば、とくに選ぶことはないというので、スーパーシルエット時代のFJ20(レース用はLZ20B型 を使用)だって搭載可能なはずです。

LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE エンジン
チューニングL型エンジンが搭載されていた
LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE インパネ
ディープタイプのステアリング装着されているインパネ
LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE シート
シートはブリッドのフルバケット イエローのロールケージがいいアクセントとなっている
LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE チンスポ
シルエットフォーミュラの最大の特徴はなんといっても、出っ歯のチンスポイラー

超魅力的なこの「LB-ER34スーパーシルエットSKYLINE」は、基本的に受注生産。ベース車確保の問題。製造現場の限界などもあり、何台が受注できるか? はまだ検討中。

ちなみに価格はこの展示車と同程度で約1500万円になるとのことです。

(文/写真・諸星陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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