【新型イヴォーク特設路試乗】素のままで悪路もガシガシ走行できます

●そのままでも十分な悪路走破性。「テレイン・レスポンス2」でさらに安心に

レンジローバー イヴォークがフルモデルチェンジして2代目が登場しました。今回のモデルはドアヒンジ以外を全て刷新した新型のプラットフォーム『PTA』を採用しています。

内外装はもちろん、様々な面で進化しているイヴォークですが、レンジローバーシリーズとしてオフロード性能は(当然ながら)追求しています。たとえば渡河能力は従来よりも100mmアップして600mmに。つまり水深60cmまでの川や水たまりを走破できるというわけなんですよね。

今回、そんな新型のオフロード性能を試すべく、モーグルを模したコースで試乗してみました。

試乗したのは「ファーストエディション D180」というモデルで、価格は821万円(オプション含まず)となります。4気筒ディーゼルターボの出力は180ps/4000rpm&430Nm/1750-2500rpmです。

さっそく、平坦な路面にスチール製の台座を使ってモーグルを再現したエリアに向かいます。

イヴォークには「テレイン・レスポンス2」という走行自動制御システムが付いています。これはエンジンとトランスミッション、デフ、サスなどを路面や走行状態に応じて最適制御し、着実なトラクション性能を発生させるものです。

従来のテレイン・レスポンスでは4つのモードが選択可能でしたが、今回採用された「2」では5つのモードが選択可能となっています。また制御自体もより細かくなりました。

今回は、よりハードな「泥/轍(わだち)モード」にセットします(なお、実は今日トライしたレベルの路面であればオートモードのままでも問題はなかったりしますが、念のためのモード選択です)。

また、走行開始前に「4×4-i」という4駆拡張メニューから「ドライブアシスト」という機能も選択します。これは車両のフロントと左右ミラーにセットされたカメラの映像から、進行方向下部の状況をリアルタイムで映してくれるというもの。路面状況を確認しながら進行できるのです。

そろそろと発進させ、ドライブアシストの機能を存分に使いつつ、車輪をスチール製の「こぶ」にゆっくりと載せていきます。

そのまま進むと、車体は大きく左右に傾きます。箇所によっては完全に一輪が浮いてしまうような状況も生じました。

そのような場面では一瞬、浮いたタイヤが空転してトラクション能力を失ってしまいますが、すぐさま宙にある車輪にはブレーキ制御がかかって回転を停止。残ったタイヤでしっかりとトラクションを確保しつつ、ゆっくりと着実に前進していってくれます。

この間ドライバーは何か特別な動作をするわけではなく、実際の視界と画面での確認を行いつつ、ステアリングとアクセルを使えばOKです。

車両の動きを外から見ていると想像以上に車体は前後左右に大きく振られていますが、ドライバー自身は安心感を持って運転していられるのでした。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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