新型EVが中国で相次いで発表される背景とは?

上海国際モーターショーで、自動車各社がEVやPHVなどの電動車を矢継ぎ早に発表しています。そうしたなか、トヨタ自動車がSUV「C-HR」と「IZOA」のEVを公開しました。

同社は2020年代前半までにEVを世界で10車種以上に拡大するとしており、ホンダも中国専用EVとなるX-NVコンセプトを初公開。日産もIMsの試作EVを公開しました。

自動車各社が中国でEVを公開する背景には、中国政府が現地生産の一定比率をEVやPHVなどの新エネルギー車(NEV)にすることを義務付ける規制を導入したためで、従来のHV(ハイブリッド車)がNEVには含まれないことも拍車をかけている模様。

中国は米国と並ぶ大市場だけに、現地での生産能力増強に加え、日産やルノーのように同国に新たな研究開発拠点を置く動きもみられます。

一方、2025年までに世界販売の15~25%をEV化する計画を掲げるダイムラーは、次世代バッテリーの開発を手掛ける米シラ・ナノテクノロジーズへの出資を発表しました。

エネルギー密度を高めることでEVの航続距離拡大や充電時間の短縮に繋げようと、バッテリー性能の大幅向上に向けて動き出しています。

このように自動車各社は中国を基点に、EVの性能向上や販売拡大に向けた動きを本格化させつつあるようです。

Avanti Yasunori )

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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