【SUPER GT 2019】カラーそっくり?Moduloカラーの64号車と34号車は見分けがつく?

SUPER GTに限らず、モータースポーツでは同じスポンサーでカラーリングが似通うことはよくあります。2018年のTOYOTA PRIUS apr GTなどは同じカラースキームでメインスポンサーのロゴだけ違う2台が走行していましたし、今期のスーパーフォーミュラでもレッドブルカラーで全く違うチームから2台がエントリーされています。

今期メインスポンサーModuloのカラースキームでカラーリングされたGT500クラスに参戦するModulo Nakajima Racingの64号車「Modulo EPSON NSX-GT」とGT300クラスに参戦するModulo Drago CORSEの34号車「Modulo KENWOOD NSX GT3」。同じNSXがベースなので見ている側からすると混同するのではないかと心配する声も多数聞かれます。

しかし、その心配は3月30日に富士スピードウェイで行われたSUPER GT公式テストで払拭されました。同じカラースキームとはいえマシンの見た目は全く違います。

まず正面から見たときにわかりやすい違いはヘッドライトの色とフロントスクリーン上部の「ニッポンを元気に!」のステッカー、いわゆるハチマキが64号車では白、34号車では黄色となっているところ。これはSUPER GTの特別規則に記されているGT500マシンとGT300マシンの差異の部分です。またマシン個別に見ると34号車はグリルの下部に赤いラインが入りエアインテークに城の縁取りが入ります。64号車ではグリル下部がそのままエアインテークなので黒いまま。

サイドを見ればドア部の赤いラインが34号車は太く、64号車は細い。またModulo以外のスポンサーカラーの関係で64号車には白地のラインが入ります。ゼッケンのベース色もSUPER GT規則に則りGT300の34号車は黄色、GT500の64号車は白となっています。またModuloが供給するホイールも34号車はシルバー、64号車は黒と、ここも大きく変わります。

フロントフェンダーも34号車は白、64号車は黒となり、これだけでも全体の雰囲気は違って見えます。

テールエンドもかなり違います。特にリアウイングは取り付け方法が違い64号車は吊り下げ式でウィング下部が白となっています。その他リアフェンダーの張り出しや造形の違いもあって見間違えることは少ないといえるでしょう。しかしリアコンビネーションランプは双方とも市販車と共通のため同じものとなります。またリアコンビネーションランプの間にあるガーニッシュは64号車では別製作となるため形状が若干違います。

イメージを同じとしながらもここまでしっかりと差別化を図っている34号車と64号車。

出来ることならダブル優勝でデイトナフィニッシュを見て見たいと思うのは筆者だけでしょうか?

(写真・文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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