【スーパー耐久2019】ラスト10分を熱い走りで魅せたModulo CIVIC TCR。大津選手が魅せた熱い走りに会場は大興奮!

●2位でチェッカーも表彰台は3位で最終順位は4位…それでもサーキットを沸かせた走り!

3月24日に決勝レースが行われたピレリスーパー耐久シリーズ2019 開幕戦「SUZUKA 春の陣」。5時間の長丁場では様々なドラマがありました。

その中でもST-TCRクラス97号車 Modulo CIVIC TCRの順位に「あれ?」と思った方も多いはず。2位でチェッカーを受けたはずですが表彰台では3位の場所に。

そして正式結果は4位。これは黄旗追い越しのペナルティをレース中に消化することができず、レース全体のタイムに30秒加算されてしまったためです。

しかし、順位はともかくラスト10分で魅せた19号車 BRP Audi Mie RS3 LMSとのバトルは97号車をドライブする大津弘樹選手の真骨頂ともいえる攻めっぷり。

ピレリスーパー耐久シリーズ公式YoutubeチャンネルのSuper Taikyu TVでもラスト10分は他のクラスを無視?して、この魅せるバトルを放送。同じ内容が鈴鹿サーキットの大型ビジョンにも大映しされます。

19号車の松本武士選手とのバトルはお互い一歩も譲らず隙あらば鼻をねじ込んでいくという激しさを見せていきます。

攻めすぎなくらい攻めすぎた2台は残り8分30秒の第一コーナーでともにコースアウト。しかし体制を崩すことなくバトルを続行しながらコースに復帰します。この時点で場内の興奮は最高潮!

コースアウトでペースが落ちるかと思いきや、大津選手はそれ以上にペースを上げて逆バンクで仕掛けてサイドbyサイド!ダンロップコーナーで19号車の前へ躍り出ます。

そのまま順位は変動することなく2番手でチェッカーを受けます。

しかし黄旗追い越しのペナルティについては分かっていたようで、3位表彰台でも浮かない顔をしています。表彰式までに集計が間に合わず97号車は表彰式には3位で登壇しましたが正式結果では30秒加算の上3秒差で4位となってしまいました。

結果はともかくピレリスーパー耐久シリーズ2019開幕戦「SUZUKA 春の陣」で一番の見せ場を作った大津弘樹選手はスーパー耐久、そしてSUPER GTで最注目の選手であることは間違いありません。

スーパー耐久次戦のスポーツランドSUGO、そしてSUPER GT開幕戦の岡山は大津弘樹選手に注目、そして絶大なる応援をしていきましょう。

(写真・文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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