GベクタリングコントロールとAWDのコラボでマツダのシャシーコントロール技術は進化する

2019年3月上旬、マツダは北海道の旭川近郊、剣淵町にある同社の冬季テストコースで新型マツダ3に関連する取材会を実施しました。そのなかで行われたGベクタリングコントロールとAWDに体験をご紹介いたします。

マツダは2010年にスカイアクティブという考え方を正式に発表しその後に発売されたクルマには多くのその考え方を盛り込んできました。スカイアクティブはエンジンだけでなく、ミッションやボディシャシーなどにも使われる言葉ですが、今回はエンジンと駆動系の制御についてのテクノロジー展開です。

今年発売されるマツダ3にはAWDモデルが設定されます。以前も国内仕様のアクセラにはAWDが設定されていましたが、マツダ3へのAWDの採用ははじめてのこととなります。今回のマツダ3に採用されるAWDは、iアクティブAWDと呼ばれます。従来iアクティブAWDは安全機構のひとつという位置づけでしたが、今回の採用からはシャシーコントロール技術のひとつとして盛り込まれるようになりました。

試乗モデルはマツダ3が間に合わなかったためにCX-3を使いましたが、そのAWDに関する技術的内容はほぼ同一です。試乗車は現行の制御と新型の制御を切り替えて体感できるようになっていました。その理論を技術者から直接説明していただきました。

クルマを作る側の思いを聞き、クルマとそのことを対話しながら試乗すると、そのエンジニアの思いは想像以上に伝わってきます。

(文・諸星 陽一/撮影・前田 惠介)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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