【新車】ポルシェ・カイエンにクーペモデルが追加。ランボルギーニ・ウルスなどのライバルを追撃開始

【こだわりのカイエンクーペは、フロントウィンドウやAピラーも独自仕様】

国産車だけでなく、輸入車でも新車の販売台数の中で大きな割合を占めているSUV。

特に輸入車のプレミアムブランドでは、スタンダードなクロスオーバースタイルに加えてスタイリッシュなクーペモデルも設定し、多様なニーズに応えています。クーペスタイルのSUVの代表といえばBMW X6、メルセデス・ベンツGLEクーペ、そしてランボルギーニ・ウルスでしょう。

そんなライバルたちにいつまでもリードを許しておけないとプレミアムSUVのパイオニアである、ポルシェ・カイエンが2019年3月22日、新しいボディバリエーションであるカイエンクーペを追加しました。第3世代となるカイエンに新たに追加されるカイエンクーペのグレード構成はカイエンクーペとカイエンクーペターボの2グレードとなります。

カイエンクーペのフロントウィンドウとAピラーは約20mmカイエンより低く設定されています。また、再設計されたリアドアとフェンダーによってリアトレッドは18mmワイドになり、さらに力強さが増しています。そしてナンバープレートはバンパーに統合されることで、より低重心に見えるようになりました。

カイエンクーペのエクステリアデザインは、クーペの特徴的なシルエットを描くようにリアセクションのシャープなラインを引き立てるためルーフスポイラーを装着。カイエンクーペは固定式ですが、クーペターボはアダプティブルーフスポイラーを採用しています。このスポイラーは時速90km/hを超えると135mmまで展開し、リアアクスルへの接地圧を高めることで空力効率を改善するアイテムです。

 

インテリアは大人4人のための広々とした空間を確保しています。フロントは8wayの電動調整機能を備えたスポーツシートが抜群の快適性と横方向の最適なサポートを提供します。そしてリアシートは特徴的なベンチシートが標準装備され、コンフォートシートを追加料金なくオーダーすることができます。

リアシートはカイエンより30mm低く設定されているため、クーペスタイルながらリアシートの乗員のヘッドクリアランスは十分なスペースが確保しました。またラゲージスペースは4人乗車時で625L(クーペターボは600L)、リアシートをすべて倒すと1540L(クーペターボは1510L)と実用性の高さも備えています。

カイエンクーペに搭載されているエンジンは2種類。クーペには最高出力340ps、最大トルク450Nmを発生する3LV6ターボで、標準装備されるスポーツクロノパッケージにより、0-100km/h加速は6秒、最高速度は243m/hを実現。そしてクーペターボには最高出力550ps、最大トルク770Nmを発生する4LV8ツインターボを搭載。0-100km/h加速はわずか3.9秒、最高速度は286m/hというハイパフォーマンスを発揮します。

カイエンクーペは広い面積の固定式パノラマガラスルーフを標準装備し、すべての乗員にかつてないほどの開放感を与えるだけでなく装備されたローラーブラインドによって、直射日光や寒さを防ぎ高い快適性を両立しています。

ランボルギーニ・ウラカンの登場で、俄然熱気を帯びたクーペスタイルのSUV市場。パイオニアであるポルシェカイエンがクーペを追加することで、さらに販売台数争いが激化しそうです。日本への導入が待ち遠しいです。

(萩原文博)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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