エンジン屋JUNオートR35GT-Rのパワーがスゴイことになってる!・井出有治のコレ乗りたい!その3【東京オートサロン2019】

自身のカートオイル「RAGNO」アピールのため、東京オートサロン2019・Moty’sブースに現れたclicccar試乗テストドライバー・井出有治さんの選ぶ「あ、コレ乗りたい!」。その3は、ちょっと番外編!?「JUNオートメカニック」の1500psR35GT-Rをチェック!

●MOTECさえ使えば1500psパワーを使いきれるか!?
JUN AUTO MECHANIC JUN420GTR

【JUNの超エンジンパワーに他部分が悲鳴】

最近のチューンドR35GT-Rって、パワーがスゴイことになっていますね! 中にはDRAG仕様2000ps!とかも存在するようですけど、ソレらを乗りこなすのって大変そうです。

このJUNオートメカニックR35GT-Rは1500ps! JUNオートメカニックはチューニング屋さんである前に「ウチはエンジン屋!」(JUNオートメカニック・畑仲さん)と言うとおり、このGT-Rは「JUNのエンジンパワーはどこまで出せるか?にチャレンジしたクルマです」とおっしゃっていました。

VR38DETTエンジンにアルミシリンダーライナーを使用する4.2Lカスタムキット(98mm×92mm)を組み込んで4163cc。これに1基800ps対応のギャレット製GTX3582Rタービンをツインで装着。ブースト圧は2.0kg/cm2で1300ps、2.5kg/cm2で1500ps! サーキット走行だと1周しないうちに水温が上がっちゃうそうです。

「DRAGだとパワーを発揮できそうなんですけど、今の日本にはDRAGコースがないですからね…」(畑仲さん)

2018年5月のトラゼロ時に見かけたJUN420GTR。スタートが上手くいかず…。

2018年5月、ツインリンクもてぎのオーバルコースで行われたトラスト・AMKREAD主催「トラゼロ」で、clicccarやすのさんがこのクルマの走りを見かけたんだそうです。「TESTランだったらしく…」って。

「ミッションもDodson ED6SGSSQギヤセットで強化、クラッチもDodson ProMAX クラッチキット組み込み済みなんですが、1、2速でベタンとアクセルを踏むとスリップしてしまい、前後で回転差が出てチェックランプが点いてスロットルが閉じちゃうんです。そうなると60km/hくらいしか出なくなり…」(畑仲さん)。アクセルを合わせていかないといけないのでしょうね。大変そうです!

「0-300km/hも挑戦しましたけど、スタートでクラッチが滑りABSエラーで壊れちゃいました。他のショップで2000psくらいで7、8秒出るDRAG仕様なんかもウチと同じようなトラブルが出ていたそうなんですが、MOTECに変更したらすべて解決したそうです。純正書き換えコンピューターの限界は1000psくらいなのかな。ウチでも社長がイケ!ってなったらMOTEC導入です! でも100万円は軽くかかりますからね~(汗)」(畑仲さん)

HKSやS-GTのマシンもMOTECですしね。JUNオート・エンジンの1500psGT-R、トラブルがすべて解決したら試してみたい1台です。

(文・永光やすの/写真・HOOD RIDEZ吉岡範幸)

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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