【プロボックスハイブリッド試乗】ハイブリッド化の流れは商用車にも。その流れが受け入れらるかの「カギ」となる一台

●ハイブリッド歴20年のトヨタ、プロボックスハイブリッドも高い完成度

トヨタは2025年までに全モデルに電動ユニットを各車に投入する計画で、その流れは乗用モデルのみにとどまらず商用車系にも及んでいます。

そうした流れの1つとして、プロボックス&サクシードにもハイブリッドモデルが追加されました。プロボックス&サクシードは2002年に発売された5ナンバーのバン&ワゴンで、2014年のマイナーチェンジを前に2013年にはワゴンを廃止。現在は商用バンのみの設定となっています。

従来のパワーユニットは1.3リットルと1.5リットルのガソリンエンジンのみでしたが、今回新しいパワーユニットとして1.5リットルエンジン+モーターのハイブリッドシステムが加わりました。基本はアクアと同一と考えていいでしょう。

アクアはガソリンタンクが36リットルですが、プロボックス&サクシードは42リットルにアップされています。36リットルのままでは航続距離が足りないというのが理由です。42リットルにしたことで、航続距離はガソリンエンジンモデルと同等となっています。商用モデルの場合は、できるだけ営業所近くの契約スタンドで給油したいという要望も多く、航続距離の維持は重要です。

また、ハイブリッド化にともなってフロアパネルの更新が必要だったため、ハイブリッドモデルはガソリン仕様とフロア形状が異なります。ハイブリッドはFF専用設計としたことで、フロアトンネルが廃止されました。このためリヤシートの快適性はハイブリッドのほうが数段上になっています。

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諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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