【レクサス・ES登場】実績のあるハイブリッドシステムと数々のシャシーメカニズムの融合

日本への正式導入が開始されたレクサスのミドルセダンES。7代目となるこのモデルには、ハイブリッドのパワーユニットが採用されています。北米と中国ではピュアエンジンのモデルも用意されますが、デビュー時の日本仕様はハイブリッドだけとなります。

新型ESのハイブリッドシステムはカムリと同一で、2.5リットルのシリーズ・パラレルハイブリッド。トヨタではTHS-II(IIはローマ数字の2)と呼ばれています。エンジンの最高出力は178馬力、最大トルクは221Nmで、モーターと合わせたシステム出力は218馬力となります。

エンジンの前後には大型のエンジンマウントを採用し、始動時の振動を低減するほか、低回転時に発生しがちな振動やこもり音をセーブ。高回転時のノイズも低減しています。

さらにアンダーカバーや吸音材の積極採用、シート取り付け部とシート骨格の剛性アップ、サスペンションタワーへのサイレンサーの装着、ダッシュインナーサイレンサーの採用、エアクリーナー内部構造の見直し、ホイールへの中空構造の採用など静粛性の向上には並ならぬ気の使いようです。

新しいGK-Aプラットフォームの採用に加えて、サスペンションのダンパーにはスウィングバルブショックアブソーバーと呼ばれる超微低速から適正な減衰力を発生する新型を採用。前後にパフォーマンスダンパーを装着してボディ全体のまとまり感を向上しています。

コーナリング時のアンダーステア傾向を抑制しつつも、気持ちのいいコーナリングを実現するアクティブコーナリングアシスト(ACA)も採用されました。ACAはエンジン出力を絞るだけのVSCとは異なり、積極的にヨーモーメントを発生させる装備で、ドライバーの思い描くコーナリングラインを実現することができます。

また、Fスポーツにはナビとの連携によって適切な減衰力調整を行うNAVI-AI-AVSも採用。NAVI-AI-AVSは650段階の連続可変制御を実現していて、フラットで快適なドライビングを可能にします。

(文/写真・諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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