待望の新兵器も室屋選手は不発。チャンピオン争いは大混乱!【レッドブルエアレース・インディアナポリス】

レッドブルエアレース、今年の第7戦の舞台はインディアナポリス。

昨年最終戦の開催地でもあったインディアナポリスモータースピードウェイはインディ500の舞台であると共に、タイトル争いを首の皮一枚でつないでいた室屋選手が1分03秒026というシミュレーションを遥かに凌ぐスーパーラップで奇跡の大逆転を演じ、世界チャンピオンを獲得した思い出の地だ。

今年は前戦で微かに残っていたタイトル連覇の可能性が消えたが、年間ランキング3位に入る可能性は残っている。また、前戦ウィーナーノイシュタットでは2位と復調の兆しを見せ、タイトル挑戦者に対する”壁”としての役割も期待される。

そんな室屋選手とチームファルケンがついにウイングレットを投入した。

ウイングレットは2014年にナイジェル・ラム選手が実戦投入した主翼の空気抵抗を軽減させる装置。一見するとシンプルな見た目だが、外見からは想像できない開発期間がかかる。機体特性にも大きく影響を及ぼすので、現時点で投入を見送っているチームもある。

最終戦での投入を検討していたが、今回前倒しで投入する事となったとのこと。

レーストラックのレイアウトは昨年と同じ。スピードウェイ中央のハルマン・ブルーバードを離陸、そのまま2周半する。2回行うVTM(垂直ターン)の際、スタンド観客席より上を飛行するが、風の強さが変わるようで次の90度曲がって進入するゲートでパイロンヒットする選手が昨年は目立っていた。

3回のフリープラクティスで室屋選手は4位、2位、4位と順調な仕上がりを見せた。ウイングレット装着しても操縦フィーリングは変わらないという。ランキング上位では前戦で自力タイトル確定の可能性が消えたマイケル・グーリアン選手が1位、1位、7位(ペナルティ2秒が無ければ3番手相当)とこちらも復調をみせる。ポイントリーダーのマルティン・ソンカ選手は2位、4位、7位と徐々に順位を落としている事が気になる。

予選はソンカ選手がトップ。一人だけ1分5秒を切った。2位はファン・ベラルデ選手。昨年も表彰台を獲得したここは得意のコース。3位はランキング2位のマット・ホール選手。室屋選手は5位。ランキング3位のグーリアン選手は8位であった。

【予選結果】
1位  マルティン・ソンカ 01:04.751
2位 ファン・ベラルデ 01:05.226
3位 マット・ホール 01:06.086
4位 ニコラス・イワノフ 01:06.149
5位  室屋義秀 01:06.273
6位 マティアス・ドルダラー 01:06.442
7位 ピート・マクロード 01:06.463
8位 マイケル・グーリアン 01:06.505
9位 クリスチャン・ボルトン 01:06.695
10位  ベン・マーフィー 01:06.848
11位 ミカ・ブラジョー 01:07.100
12位 フランソワ・ル ボット 01:07.938
13位 ペトル・コプシュテイン 01:08.657
14位 カービー・チャンブリス 01:09.163