マツダが2020年にロータリーエンジン搭載のレンジエクステンダーEVとピュアEVの2タイプを発売

2018年10月2日、マツダは「マツダ 技術説明会 2018」を開催し、2020年にマツダ独自のEV(ピュアEV/ロータリーエンジンなどを使ったレンジエクステンダーEV)を発売すると発表しました。

こちらは、トヨタとデンソーと共に設立したEV C.A. Spirit社とのEVとは別の、マツダ独自の電動化車両。藤原清志副社長によると2019年にはプレス向けに試乗会を開催する予定とのこと。

2020年に発表されるマツダ独自のEVは、先述したようにピュアEV(バッテリ−EV)とレンジエクステンダーの2タイプからなります。なお、マツダは先代デミオの荷室にロータリーエンジンを積んだレンジエクステンダーモデルの開発を以前していましたが、技術的には別物になっています。

さらに、2030年時点における電動化車両の構成比は、電動化技術を搭載した内燃機関が95%、電気自動車(ピュアEV/レンジエクステンダーEV)は5%程度を想定。また、ピュアEVとレンジエクステンダーEVの比率については、あくまで市場(顧客)のニーズによるものとしています。

マツダは、ロータリーエンジンを使ったEV技術を「マルチxEV技術」と命名し、レンジエクステンダー、プラグインハイブリッド、シリーズハイブリッドなど、1台でマルチにxEV化が可能(技術的にはという意味で)という構成も披露。

なお、水素を燃料として使うFCVの開発については、マツダも以前、プレマシーを使って開発し、ハイドロジェンREハイブリッドをリース販売していた時期もありましたが、現在の日本の発電状況(化石燃料由来が多い)、ウェルトゥホイールなどの点から考えていないそう。

マツダ独自のEV(ピュアEV/レンジエクステンダーEV)は、2020年に登場すると公表されたことで、2019年にも発売される「スカイアクティブ-X」搭載車やハイブリッドなどとともに、同社の環境対応モデルがラインナップされることになります。

EV C.A. Spirit社によるEVは、2025年以降、各社からリリースされる予定(目標)としていて、マツダでは現時点でアナウンスできるものはないとしています。

ロータリーエンジンがレンジエクステンダー、つまり走行距離を延ばす発電機として復活することになります。なお、ロータリーエンジンを100%駆動力として使う点について丸本 明社長は「そうした経営環境を整えるのが私の仕事」とコメントしています。

(文/塚田勝弘 写真/塚田勝弘、マツダ)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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