【新型マツダCX-3試乗】排気量アップでフィールアップしたエンジンとリフレッシュした足まわりで快適性向上

デビュー時から高い評価を受けていたマツダのコンパクトSUV、CX-3が大幅改良を受けました。ガソリン、ディーゼルともに大きな改良を受けていますが、とくに大きな変化があったのがディーゼルエンジンです。

デーゼルエンジンは従来は1.5リットルの排気量でしたが、今回の改良で排気量を1.8リットルにアップしました。

1.5リットルという小排気量でありながら高性能を誇り高い評価を受けたディーゼルですが、その技術を生かしたままでの排気量アップとなりました。ディーゼルエンジンは大きな排気量のほうがマッチングのいい燃焼方式なので、今回の排気量アップがいい方向に働くのは間違いありません。

 

マツダはこの排気量アップをトルクアップには振り分けませんでした。最大トルクについては従来型同様の270Nmです。最高出力についても9馬力アップの116馬力にとどまっています。この排気量アップが担当したのは実用燃費とドライバビリティの向上です。今回の試乗では燃費については検証できていませんが、ドライバビリティは確かに向上しています。

とくに40→60km/hや60→80km/hなどの中間加速時にはグッと力強く前に出ていきます。上り坂での加速などではトルクの厚みを感じます。最大トルクは変わっていなくても、そこに達する時間や達するまでのトルク感がしっかりしています。

ガソリンエンジンは排気量こそ変わっていないものの、CX-5用との共通のピストンや拡散インジェクターを使うことにより、全域でのトルクアップと実用燃費の向上が図られました。こちらもトルクの厚みが増し、運転しやすくなった印象。言ってみればガソリンエンジンながらディーゼルのような乗りやすさがましたエンジンとなりました。

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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