【ダイハツ・ミラトコット試乗】「エフォートレス」というコンセプトは良くても、ハンドリングの「ルーズ感」は╳

ミラトコットはミラココアの後継モデルとして誕生した新型軽自動車です。開発にはダイハツの女性社員の意見を多く取り入れ、本当に女性が欲しいクルマを目指して作ったと言われています。

搭載されるエンジンは52馬力の3気筒のみ、ミッションもCVTのみですが、駆動方式はFFと4WDが用意されていて降雪地にも対応しています。

従来、ミラココアが担当していた未婚の働いている女性ユーザーなどをメインターゲットとしてクルマですが、ココアのコンセプトをもう一度見直すということで、新入社員を含む女性社員の意見をヒヤリング、それを生かしたモデル作りを行ったモデルです。

肩ひじ張らずに自然体で乗れる「エフォートレス」なクルマとして生まれたミラココットは、安心安全でシンプルなデザイン、買いやすい価格を実現したクルマとなっています。前方視界、後方視界はよく、ボディの見切りもはっきりとしていて、取り回しはよくなっています。

 

エンジンは必要にして十分なパワーで、とくに不満は感じません。ただ、踏み込んでいったときのノイズは大きめで、アイドリングストップからの再始動もセルモーター式なので「キュルキュル」といった大きめの音がします。

走り出すとゆったりとした乗り心地になんだか懐かしさを感じます。ふた昔くらい前のフランス車のようなダラッとした乗り味がなかなかで、これはこれでいいなあと思わせてくれます。ですが、試乗会場を出て最初の右折でちょっと考えが変わりました。

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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