【新型ジムニー・公道試乗】トルク特性と乗り心地、静粛性が改善され、先代より快適になりました

新型ジムニーの5速MT車に試乗しました。軽自動車規格のジムニーは全車、R06A型の660ccターボエンジンを搭載しています。

シフトフィールはかなりゴツい印象です。軽自動車の一般的な乗用モデルに設定されているMTとは違い、シフトを決めることに「ゴッ」と確かに手応えが伝わってきます。

またクラッチの踏力自体も軽くはありません。この操作系の確かな重さが、堅牢な駆動系を想起させます。

オンロードにおける乗り心地は非常にマイルドです。ただしそれはソフトでボヨンと跳ねるといったのではなく、確かなスプリングレートを持ちながらも、サスペンションストローク量自体がとても長いからです。奥までしっかりと動いてくれるのが乗り心地の良さに繋がっています。

また今回、ラダーフレームやボディを一新したことでボディ関連剛性が上がってることや、ボディをフレームにマウントするブッシュの容量をアップしたことも乗り心地に影響しているはずです。

各種遮音材の効果もあって、静粛性の面でも先代モデルを上回っています。

エンジンの出力特性は先代のK6Aより穏やかかつ扱いやすいものです。低中速でしっかりとトルクが出ているため、MTを使って細かくシフトしても息つき感がありません。

K6Aエンジンでは低回転のトルクが薄く高回転でターボパワーが炸裂する特性でしたので、パワーユニットの性格はかなり変わりました。新型ジムニーはトルク特性と乗り心地、静粛性が改善され、ストレスが減ったことが大きなニュースです。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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