【新車】ホンダ「クラリティPHEV」は「SPORT HYBRID i-MMD Plug-in」を採用 技術面のポイントは?

2030年に四輪車の2/3を電動化すると掲げているホンダ。電動車を普及させるために欠かせない存在としてプラグインハイブリッドを掲げていて、今回発売されるホンダ・CLARITY(クラリティ)PHEVもその1台になります。

「クラリティ」シリーズは、今回のPHEVだけでなく燃料電池車のCLARITY FUEL CELL、バッテリーEVのCLARITY ELECTRICをラインナップ。

クラリティPHEVは、大人5人がゆったり乗れる上級セダンパッケージであること、さらに先進的で上質感のある内・外装、低速から高速域までのEV走行が可能で、足の長いEV走行距離(JC08モード:114.6km/L、WLTCモード:101km/L)なども特徴です。

ホンダ初となる直列4気筒の1.5Lアトキンソンサイクルエンジンと、2モーターを組み合わせた「SPORT HYBRID i-MMD Plug-in」を採用。こちらは、アコードPHEVに搭載されたシステムをベースに、さらなる「電動化」強化が図られたシステムといえます。

バッテリー残量により低速域から高速道路までEV走行が可能。状況によってはハイブリッド走行に切り替わります。さらに、エンジン直結クラッチを締結することで、エンジンで直接駆動するエンジンドライブモードもあり、EV、ハイブリッド、エンジンの3モードを用意。

「SPORT HYBRID i-MMD Plug-in」のシステムを見ていくと、バッテリーと高圧デバイスが一体化された「IPU(インテリジェントパワーユニット)」が床下に搭載されています。これにより、大人5人が座れる居住性と高い積載性を確保。

水冷化されているIPUは、バッテリー、12V DC-DCコンバーター、バッテリー制御用ECUからなり、バッテリーは、17.0kWhという総電力量。新規電極材料の採用をはじめ、利用電圧のアップと総電力量の増加により、高エネルギー化が図られ、アコードPHEVに対して、総電力量は2.5倍、出力では1.4倍になります。

さらに、トランスミッションの上部には、高出力VCU(ビークルコントロールユニット)が内蔵されたPCU(パワーコントロールユニット)が配置されています。

さらに、モーター/トランスミッションは、EV走行用モーターの冷却が強化されたハイブリッドユニットとなっています。走行モーターは、135kW(184ps)/5000-6000rpm、315Nm/0-2000rpm。

直列4気筒の1.5LアトキンソンサイクルDOHC i-VTECエンジンは、燃費とパワーのバランスから選択されたそうで、77kW(105ps)/5500rpm、134Nm/5000rpmというアウトプットを得ています。

気になる充電時間は、AC200Vを使った普通充電で約6時間(満充電)、別売のAC100Vコンセントを使うと、約50時間という信じられない時間になるそう。急速充電は、満充電の80%まで約30分で終了します。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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