経済産業省がFCV(燃料電池車)普及に向けて「セルフ式」水素ステーションを解禁へ

経済産業省がFCVの普及に向けて、水素ステーションに関連する規制を緩和するそうです。

ドライバー自身が水素を補給する「セルフ式」を解禁、一定の条件を満たせば監督者1人でステーションを運営できるようにして設置拡充を促すもので、将来的には無人化も検討するとしています。

現状では水素ステーションの整備費が4~5億円、運営費が4~5,000万円/年程度かかることから、政府は2020年までに安価な設備の開発や規制緩和などで整備費と運営費をそれぞれ半減。東京五輪を開催する2020年度に水素ステーションを160カ所、2025年度に320ヵ所、2030年度に900ヵ所にまで増やす考え。

海外ではEVシフトが鮮明ですが、トヨタやホンダが航続距離、クイック・チャージ等の面で有利なFCV開発に力を入れており、政府もFCVの将来性に注目、月内にも経産省内の検討会議で解禁を表明するようです。

日本経済新聞によると、これまでは高圧ガス保安法に基づき、資格と一定の経験を持つ「保安監督者」が2~3人程度の従業員を指導して水素を補給してきましたが、今後は顧客の様子を監視するカメラや連絡がとれるインターホンを設置、都道府県に届け出れば、直ちに「セルフ式」の設置が可能になる模様。

ドイツや米カリフォルニア州では既にセルフ式が認められており、政府はEV、FCV両面で環境整備を推進する計画のようです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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