ホンダ・ビートは、ゴーカート? スーパーカー? オープンカー?それともスポーツカー?【等身大インプレ・その3】

いよいよ街中と首都高に続き、ホンダビートで山坂道に向かいます。ビートは旧規格の軽自動車でサイズが小さいので、青梅から奥多摩湖を経由して、山梨県に抜けるタイトなコースを選びました。当日の早朝は肌寒いくらいでしたが、オープンにして出発。

普通に走っても野太いエグノーストノートが早朝の街に響き渡りますネ。国道を走って待望の山坂道が見えてきました。

上りに入り、2速にシフトダウンしてフルスロットルで踏み込むと、「クオォォーン」と良い音を響かせながらエンジン回転が急上昇。手首で決まるシフトが、心地良いですね。ただ上りでは、4速まで入れると加速しなくなっちゃう…。しかし、上りではリアに荷重がかかり、後ろから押し出されるミッドシップの挙動が顕著に現れ、軽快でクイックなハンドリングを楽しむことができます。

下りタイトコーナーでのブレーキ時には、4輪に荷重がかかり車体全体が沈み込むように減速するため安定感抜群。前後重量配分が優れている証でしょう。またコーナーでは、クルマがドライバーを中心に旋回するハンドリングを堪能できます。これはクルマの重心がドライバーの腰の位置にあるためで、ビートのパッケージングがもたらす走りの一体感は本当に素晴らしい!

なにより5月上旬の新緑の山坂道の中をオープンにして、アクセルもブレーキも思い切り踏み込んでドライブするのは、本当に爽快で気持ち良かった! 加速の違うバイクやスポーツカーに何度も道を譲りましたが、ビートは走りの楽しさは、速さとは別のところにあることをあらためて実感した次第です。