【人とくるまのテクノロジー展2018】お尻に敷くだけで居眠り運転を防止できる「ドライバーモニタリングシステム」とは?

5月23日に開幕した「人とくるまのテクノロジー展2018 横浜」に、居眠り運転防止に有効な開発品「ドライバーモニタリングシステム」を出展した住友理工。愛知県名古屋市を拠点に、自動車用内装部品や遮音材、エンジンマウントなどの開発を手掛ける企業です。

同社が得意とする導電性の柔軟なゴム材料「SR」(スマートラバー)技術を応用。運転席に敷くクッションに圧力変化を測定(64カ所)する独自開発「SRセンサー」内蔵しています。

AIによる分析技術を持つ名古屋大学や愛知工科大学などとの共同研究により、眠くなると心拍や呼吸の間隔が長くなり、無意識に座り直しが多くなる傾向や、心拍数の数値変動などから眠気を推定する計算式を開発。

僅かな座面の圧力変化を基に心拍や呼吸、重心移動を計測。専用機器を身体に装着しなくても心拍などの健康情報を車内で正確に測定可能で、ドライバーの眠気を早期に検知して警告を発することができるそうです。

同社では、疲労の度合いや急病の予兆を把握、緊急時には自動で車両を停車させるシステムとして様々な道路環境で正確に測定できるよう、2015年から運送事業者と公道での実証実験を重ねており、2022年以降に乗用車への搭載を目指すとともに、同システムの自動運転車への活用についても検討しているそうです。

Avanti Yasunori・画像:住友理工)

【関連リンク】

住友理工
https://www.sumitomoriko.co.jp/

人とくるまのテクノロジー展2018 横浜
https://expo.jsae.or.jp/

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる