トヨタが「事故が起こりやすい状況」で試験できる自動運転車用のテストコースを米国に建設

トヨタ自動車は今年3月に「自動運転技術」の開発を目的とした新会社「TRI-AD」(Toyota Research Institute Advanced Development)を東京都内に設立すると発表しました。

同社は2015年、北米にAI・自動運転・ロボティクス関連技術の基礎研究を行う「TRI」(Toyota Research Institute)を設立しており、「TRI-AD」では「TRI」と連携、AISIN、DENSOを含む1,000名規模のエンジニアにより自動運転の実用化に向けたソフトウエア開発を加速させるとしています。

トヨタは2020年から自動運転車の本格投入を予定しており、新会社では今後3,000億円以上を投資してAIによる画像認識や、自動運転時の状況判断、高精度地図の自動生成技術等の開発を進める考えで、さらに5月3日には「TRI」が米ミシガン州に自動運転車開発用の本格テストコースを10月に稼働させると発表しました。

24.3万㎡に及ぶ敷地に、混雑した都市部や出入り口を備えた4車線の高速道路、滑りやすい路面などを再現。意図的に事故が発生しやすい状況を作り、周辺車両の安全上、公道では行なえない評価を中心に実施する模様。

このように、トヨタでは自動運転車に求められる様々な交通環境下での安全確保に向け、万全な開発体性を敷いているようです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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